またかと言われても、またやってしまうのです

CLAYMORE INTIMATE PERSONA~キャラクターソング集~

CLAYMORE INTIMATE PERSONA~キャラクターソング集~

遅ればせながら、クレイモアのキャラソン集を手に入れました。主題歌にも挿入歌にもないのに、アニメの登場キャラクターが歌う架空のテーマソング集であります。と言うわけで、待ち焦がれた方も多いことと思い(?)、僭越ながらワタクシめが全曲レヴューをお届けする所存でございます。
1.「記憶」主人公クレアさんが歌うメロディアスハードナンバー。歯に衣着せぬ言動が、声優界の沢尻エリカと称される桑島法子女史による、キャラの特性を生かした歌唱が見事。全体的にクールさが支配しており、主人公クレアのイメージを崩すことのない、内に秘めた情熱がひしひしと感じられる曲に仕上がっている。正にオープニングを飾るに相応しい佳曲。デビカバ兄貴の「ウォーキング・イン・ザ・シャドウ・オブ・ブルース」に次ぐ、私にとっての人生のテーマソングとなりそうだ。
2.「変貌」クレアにとっては仇となる、覚醒者プリシラお嬢ちゃんが歌うエキゾチックなナンバー。典型的な萌え声であるが、実力派声優久川綾女史による安定した唱法がこれぞ正しきアニソンを体現し、普通に主題歌として通用しそうな完成度を誇る。見事だ!
3.「反逆」人気面で言えば主人公クレアさえも脅かす存在であるかも知れない、絶世の美女ガラテア様が歌う慟哭のポップチューン。1曲目同様こちらもまたキャラのイメージそのままを保っており、ベテラン声優折笠愛女史の力量を思い知らされる!悲哀に満ちたメロディは正にゴシックファンタジーの世界であり、これほどまでにキャラと同調した雰囲気は類稀なるものがある。うおお!ガラテア様、一生ついて行きます!となること必死か。
4.「覚醒」硬派と言うことでは登場人物上随一。ベリーショートの髪型がよく似合う、実は隠れ美人であるデネヴが歌うハードなロックナンバー。ベテラン声優が居並ぶ中で大抜擢された武田華ちゃんの力強い歌唱が光る!ハスキーで低音の効いたヴォイス。普通にプロデヴューを果たしたロックバンドのようであり、この時点で既にひとつの完成された個性を見出すことが可能だろう。作品では重要な役どころをこなし、更に歌も上手い!これまでほとんど名を知られていなかった彼女だが、このアニメで発掘された逸材と言って過言ではない。いずれは上位NOをも凌駕するほどの潜在能力の持ち主か!?
5.「憎悪」美と憎悪が入り乱れる、悲劇の女オフィーリアが歌うダンサブルなナンバー。シンコペーションを多様したリズムトラックはあまりにトリッキー。本来ならば正規の音楽教育を受けたJ・ラブリエのような人物でなければ歌いこなせないであろう。しかしそこはベテランの意地か、篠原恵美女史が執念の踏ん張りを見せる。間奏部で一瞬垣間見せメタル的な速弾きギターとヘヴィなツインベースドラムが、あまりに悲しい女オフィーリアの激情を表現しているようだ。聴くほどに、泣ける!
6.「疾風」高速剣の異名を持つ、イレーネさんが歌うスピードチューン!声優には大御所高山みなみ女史を迎える。さすがに仕事慣れをしていると言うか、全くハズシのない貫禄の歌声を聴かせてくれる、が!ご存知の方も多いと思うが、高山女史と言えば大人気アニメ「コナンくん」の担当でもある。もともとの地声が近いのか、これはもうコナンくんそのもの!予備知識のない人がラジオで聴いたなら、「これは新しいコナンの挿入歌だな」と勘違いしてしまうこと必死。つまり、そのような「うっかりさん」を多数製造しかねないほどの完成度(!?)しかしながらイレーネ・ファンの私としては、むしろコナンくんを見てイレーネさんを思い出したいものである。イレー姉さん、大好きさ!
7.「永遠」テレサ討伐隊のひとり、ソフィアさんが歌うミドルテンポのナンバー。低音でうねるヘヴィなベースラインが、ツェッペリンやギーザー・バトラーを思わせる70sハードロック的な趣き。少し鼻に掛かったような声質が大変魅力的で、アニメでは深く掘り下げられることのなかった脇役だけに深い思い入れはなかったのだが、これを機にどうやらファンになりそうな予感(笑)それにしても担当声優の豊川めぐみさんはなんて可愛いんだ!綺麗可愛いとは正に彼女を指すのだろう。アニメのキャラとはまた別口でファンになってしまうぞ!
8.「転生」歴代最強クレイモア、微笑のテレサが歌うトラッド風ナンバー。担当キャラ同様、人気・実力共に声優界の上位ナンバーである朴璐美女史が、その歌唱力でも他を圧倒する。NHK歌のお姉さんかと見紛うほどの美声。キャラ特性云々を抜きにして、ひとつの完成されたスタイルを持っているため、力技で万人を納得させる威力を誇る。雄大で全てを包み込むようなスケールを持ったメロディ。それは天使が舞い降りたかのごとき友愛に満ちたものであり、そのとき我々は、正にマザーテレサの寵愛を一身に受ける模範的信徒となるのだ!クレイモアと言う作品の「静」の部分を体現した、これぞファンタジーと言える幻想的な一曲である。
9.「慟哭」ミリアーズ隊に所属。手足が伸びる特技を持っており、通り名を付けるなら差し詰め「伸び伸びのヘレンちゃん」である!(それだと緊張感ないぞ)越路吹雪「サントワマミー」を彷彿とさせる(?)情熱的なラテンナンバー。「踊れ♪踊れ♪〜時にカルメンのように〜♪」作中ではすっかりヤンキーキャラが定着しているが、その本性は真夜中過ぎの悪女!?しかし元来おっちょこちょいのヘレンちゃんは、速いステップに足がもつれてスッテンコロリン!「どうした?高速ステップが止まってちゃダメだろ」と、高速剣の鍛錬を中断したイレーネさんから怒られそう。ってか、高音域で弱冠、いや結構、いやかなりフラットしてしまう、担当声優長沢美樹女史のヘタウマさ加減に「全てを持っていかれる」このキャラだからこそ許されると特権と言う部分は、確かにある!しかしそんなことは瑣末な問題。とにもかくにも、ヘレンちゃんが、か、カワイ過ぎるのだ!
10.「幻影」ミリアーズ隊隊長。冷静沈着さと作戦遂行能力の高さを併せ持つ、会社的に言えば「やり手上司」と称されるであろう、ミリア姉さんが歌うバラードチューン。孤高の戦士が持つ苦悩を、大人の女性キャラを演じることでは定評のある、ベテラン井上喜久子女史が切々と歌い上げる!神聖でいてまた神々しいまでの調べを奏でるバッキングトラックに、クリスタルの如く透き通った歌声が乗る。非常に雰囲気のある楽曲で、いつしか正調ファンタジーの世界に足を踏み入れ、終わりのない戦いの中で傷つき倒れ、それでも尚「仲間」のために立ち上がるミリア姉さんの姿に思いを馳せてしまう。アルバム最後を締めくくるに相応しいナンバーと言えよう。
レヴューとは直接関係ないが、もしクレイモア実写版を自分が監督したならば、最期の戦いを生き残ったミリア姉さんによる子守唄的な楽曲で、映画のエンディングを迎えようと私は考えていたのだ。
そう言った意味で、ラス曲がミリア姉さんによって締めくくられた今回のアルバムは、正に私個人が思い描く映画のラストシーンとリンクしている気がしてならない!
それを思うと、悲しきミリア姉さんがあまりに愛おしくて感じられて、あまりに愛おしく・・・。
これは泣ける!泣けるぞお!涙チョチョギレるデシ!
最後、勝手な妄想が入ってすまん。

@ちぇっそ@