ロシアで勝って、ロシアに負けて

ナイトウォッチ

ナイトウォッチ

今夜は、ひょんな事から1杯飲みに行くことになりまして、お店近くの焼肉屋「牛の達人」と言う居酒屋へ参ったわけです!
お相手は、キングゴブリンのアラキング氏と、静岡からやって来たと言う大学生の女の子!
まあ、アラキング氏はいつもの面々なので問題ないとして、こちらの娘さんは、私と年齢が干支一回りも違うかと言うほどお若い方でして・・・。
そのようなピチピチの天使と、こんなおっさんが一体何を話せば良いのか?
そのように危惧しておったところ、どうやら演劇を志している才女とのことで、演劇と言えばロシアが本場!そこで持ち出したチェーホフの話題などで、なんとかかんとかその場を凌ぐことが出来たワタクシであります!
いやぁ、間一髪。ロシア好きが嵩じて、やたらめったら手を伸ばしておいて良かったなぁ!と思えた瞬間。私のロシア勝ちです!
あ!えーと、焼肉はめちゃ美味かったで〜す!
そして終電で本八幡まで帰ってから、ほろ酔い良い気分で、駅を降りたらそのままブックオフへ突入。
50円文庫コーナーで、ジョージ・オーエルの「動物農場」と「1984年」を購入。いつか読まねばならんと思っていた社会派叢書。この際まとめて手に入れておくわけです。
他に50円で見つけたのが、福武文庫から刊行されているスタインベック「キャナリー・ロウ」と、スティーヴンスンの「自殺クラブ」。
中学生でも知っている有名作を物している両作者ですが、実はまともに読んだことなど一度もない。せっかくなので、ちょっと王道を外した辺りで、カウンターカルチャー通を気取ってみようと言う趣向です。
ま、それでも充分王道ですが!
そしてなんと、普通単行本コーナーに足を向けたそのとき。私の目の前では、とある一冊の分厚い背表紙が、私に向かって「おいでおいで」をしていたのです!
「ナイトウォッチ」
と題された本のタイトル。そうです。これは一昨年の東京国際映画際で上映され、その後全国区で封切られることになった、ロシア発のSFダークファンタジー、「ナチノイダゾル(ナイトウォッチ)」の原作であります。
セルゲイ・ルキヤネンコ作による長編を、あまりの分量の多さに、結局購入を断念していた私でした。
「古本で落ちていればいいなぁ」との期待は、こんな大部な、しかもロシアと言うニッチな地域をして、「どうせ買うのは相当の物好きだから、買ったものを手放すやつはまずいないだろう」と諦めていたところ。
それがこうして私と対峙している。
まいったなぁ。さっき散財してきたばかりだから、今日はもうお金使いたくないなぁ!
と思いつつ、心は「ロシアだから、これは“しょうがない”よね〜!」と、基本的には迷うことなく、ずっしりと重い本の感触とは裏腹の、至極軽快なフットワークでレジへと運んでいったわけであります。
いやぁ、ロシアには弱いねぇ!
私が買うからには当然「帯つき」で、その上これには出版社のアンケート用紙まで挟まっていました。ほぼ「完本」の状態です。
それが半額で買えたのだから、かなりお得だったのではないでしょうかね。
ロシアに完敗!
読むのが楽しみだなぁ。って言うか、今日一日で5冊買ってるんですね!?
果たして、全て読みきることができるのか。
それは、神の思し召しのままに。
アーメン。

@ちぇっそ@