BLOOD STONE&PUSSY vol.2


(えー今回はこんな画像しかないでーす。ドットさん問題ないスか?笑)
本日はライヴ!高円寺ROOTSで行われたDot(.)企画「BLOOD STONE&PUSSY vol.2」に参加して来ました。まさかと思うよう意外な場所にあるライヴハウスで、私など最初に大きく通り過ぎてしまい、商店街を折り返して歩いていたところを、ロビン姉さんとF.I.DのK女史に無事発見され、会場へと辿り着いた次第であります!
この日のトップバッターは、PSYCHO TO BLACKから名を改めたSITHTER!スラッジの要素がありながらも、荒々しいサウンドで爆走するパンク的な部分も兼ね備えている。TANKとかMOTERHEADを辺りを髣髴とさせ、なかなかにカッコいい演奏を聴かせてくれました!髪をリーゼントに固めたベース女史がクールだったのですが、ときどき「ニコ!」と笑ったときの表情が、実に艶っぽくてよろしかったです(笑)やっぱ“花”があるっていいですねぇ!
続きましては、個人的にこの日注目していたBABYLONSの登場です!現在このバンドでベースを弾いているのは、ゾンビロリータへの参加でも知られている、元ぐしゃ人間のお嬢であります!全員女性のトリオ・デ・ドゥームということになるでしょうか。皆、黒の衣装に身を包み、まるでこれからミサが行われるかのような雰囲気。サウンドはドローン系。日本語歌詞で語られるのは、この世への恨みつらみばかり。これぞ真性の“怨念サウンド”がこだましたひと時でした。危うさと儚さとが狂気へと繋がり、暗黒世界への門戸を開くのです。伊達や酔狂でなく、こういった世界を真摯に貫いているバンドってのも意外と珍しいかも。これからも独自の音楽を追求して行ってもらいたいっス!
さてお次は我々REEXであります!今回はライヴハウスの雰囲気や出演者の顔ぶれもあり、どことなくコミューン的な暖かさのある空間で(笑)、メンバー全員リラックスしてプレイできたのではないでしょうか。開演前のSEには、FUKUDA氏が持参したジャパニーズプログレの傑作、スペースサーカスのアルバムが流れておりました。しかし実は私もSEを持ってきており、それは前日のライヴで病気マンが忘れていったMDを預かっていただけなのですが、ま、2通りで対応できたと言うことで、備えあれば憂いなし!といった場面だったのでしょう(なんのこっちゃ)。途中、私がとんだ“DEATH”違いをして曲順を間違えましたが(“ちっそく”して死ぬか、“過労”で死ぬかの違い)、すぐさま「ラン・トゥ・ザ・ヒルズ」のイントロを一節ぶちかましまして、その場のシラケムードを一気に盛り返すことに成功しました(?)。ま、何ゆえ「ラン・トゥ・ザ・ヒルズ」だっかは、後ほど言及しますが。
さてお次は、なんか久々F.I.D!ご存知、女ばかりのブルデス4人組!ベースに新メンバーが加わってから観るのは初めて。小柄でロリ顔、なかなかにキュートなルックスをした女性です。しかし爪弾くベースラインはドライヴ感に溢れ、とても小気味よいリズムを刻んでおりました。個人的には好きなタイプのべーシストでした(って顔の話じゃなくて!いやもちろんかわいい女性ですよ!って始めると泥沼にはまるからこれでおしまい!)。リハの時点で二刀流マイクの片方、「ゴヴォ声」で使用する方がトラぶってしまい、全編ノーマルマイクのみでのパフォーマンスとなったのは少し残念でしたが、ヴォーカル、マキ嬢の「イナバウアー」は今夜もばっちり決まりましたよ!(どっちが元祖かなぁ?ってそう言う問題じゃないっすね)という訳で、F.I.Dの健在ぶりを示したステージでありました!
残りは2バンド。5番手はTHE DEAD PAN SPEAKERSです!ディレイなどのエフェクターを駆使したサイケでダンサブルなサウンド。シンプルなドラムパターンに、反復するミニマルなベースラインが伴って、至高のトリップ空間がそこに誕生します。ギターの音色が本当に美しい!私も大分いい感じで踊りましたよ(笑)。このまま演奏が終わって欲しくないと思う程でしたが、2曲目で早くもラストソング。ベース女史の方が歌を取る新曲で、今宵のステージを締めくくったのでした。この曲もまた、ジャーマンサイケバンド「NEU!」が得意とする「ハンマービート」的な要素があり、これは「リズムが最高にクールな曲だなぁ」と思いました。やっぱデッドパンは一度ハマると抜けられませんねぇ(笑)
さて、今夜のラストは企画主Dot(.)!この頃になると、ベース・ヴォーカルのリーダーは既に泥酔しており(笑)、もはや言動が怪しくなって来ていたのですが、演奏の方はなんとかやり遂げた模様(爆!)。先程のデッドパンで全身の五感が全て“敏感”になっているので、ここへ来てこの激重サウンドは体に堪えますなぁ!って、もちろん「嬉しい」悲鳴なんですがね(笑)。外国人ドラマーの「俺、肉食ってます!」ってな力強いショットが爽快。ギター嬢の、ヘヴィでありながらアシッドな感覚もある音色がまたいいですよねぇ。でぇ、リーダーのほうは、MCで何度も同じ事を言うダメっぷり(笑)最後はもうライヴ終了と同時に倒れこみ、そのままステージ上で寝てしまいました(それも本気寝!:笑)。いやぁこの人、家が近いからって、デカいベースアンプを引きずって商店街を突っ切って来たはずなんだけど・・・。この状態で機材持って帰れるのかなぁと、他人事ながら心配だったわけであります。機材がね、かわいそうで(そっちかよ!って?)。
と行ったところでですね。非常に楽しい企画だったわけですけれども、実はこの日一番の主役と言えば、開演前や転換の時点でSEとして流れていた、「ANTON MAIDEN」に他ならないでしょう!
どうやらミキサーの方のセレクトのようですが、既に6,7年前からその存在を知っており、「これぞ究極のアイアンメイデン・トリビュートだ!」と吹聴して回っていた私は、1曲目に収録されている「ラン・トゥ・ザ・ヒルズ」のイントロが聞こえた時点で即座に気が付きました。
MIDI録音されたペラペラな音色。譜面などを使って完コピしてるはずなのに、“何かが違う”バッキングのカラオケ。そして天然と言うにはあまりに許されない、その「ド音痴」な歌唱。
「ローファイここに極まれり」と形容してもし足りない、宅録ヲタク少年が作り上げた傑作テクノアルバムであります!
メタル界では黙殺され、海外のテクノアーチストの絶大なる支持をごく一部から受け、いまやカルト的な存在として崇拝の対象とされていた、アントン・グスタフソン君による「ボク、メイデンが死ぬほど大っ好きなんだよ!」的な作品なのです。。
こうして見ず知らずの人たちの間で、アントン君の楽曲が流れているのがたまらなく嬉しい。みんな、聴いてくれ!音はテクノポップになっちまったが、これこそが真のメタル魂だ!
学校の先生を呼ぼうとして、思わず「エディ!」って言ってしまうような、そんな微笑ましいメイデン・フリーク振りが伺えるのです(但し、人によっては耐えがたき憤怒を覚えるかも知れないことをここに注意書きしておく)
転換の拍子に、再三に渡って1曲目の「ラン・トゥ・ザ・ヒルズ」が流れるので、恐らく日本で一番のアントン・ファン(アン・ジョンファンみたいだな)を自認するワタクシが、REEXのライヴ中に一節奏でてみたと言うわけでした。
言ってみれば、「アイアンメイデンをトリビュートしたアントンメイデンをトリビュートしたアンポンタンなもっさりドラマー」と言った具合。
しかしまあ、なんと今夜の主催であるDot(.)先生がアントン君のオリジナルアルバムを持っていたには驚き!私はレコード屋時代に買いそびれて以来、5年、6年と捜索しまくったクチですから。
今ではファンページが作られ、彼の製作した音源が全て視聴できます。ここまで言われると、きっと気になる方もいらっしゃるでしょう。ご興味があらば、ひとつ探してみては如何でしょうか。
さあ皆さんも、アントンしてみるゥ?

@ちぇっそ@