こんな字読めますか?

漢字読めるけど書けない

漢字読めるけど書けない

(本文とは関係ない物体です。見た目がファンキーだったもんで)
先日100円ショップへ行ったときのこと。本来の目的は生活必需品を買い揃えることだったのですが、まあディスカウントなショップを訪れた際の常、手当たり次第に店内を物色しておりました。
そんなときのこと、随分前からですが、100円ショップでも蔵書を扱うようになっていて、そこで私はこんなものを見つけてしまったのです。
「パソコン全盛だからこそ必要な『漢字の知識』これ、なんて読みますか?」
と言う、教養文庫
私はよく本を読むので、しかしその時、漢字が分からず、ニュアンスだけ予想して、飛ばし読みしてしまうことがしばしあるのです。常々、「分からん字はきちんと“辞書”を引いて調べなければあかんなぁ」と思っているのですが、とは言え電車の中にまで辞書を持ち込むのもはばかられるので(誰にはばかるのだ?)、高校を卒業してからは辞書など引いたことがありません。
パソコンや携帯の辞書で検索するってもありですが、アナログな辞書で苦労して引っ張ったほうが、より自分の知識に深く根ざすとは、私の持論ですが(もっとも、私の読書師匠からの受け売りだが。ちなみにその彼から教えてもらったのは、ジャック・ケッチャッムや梶山季之友成純一だが)、最近になって殊更その気持ちが強くなった次第です。
でも今更イチから勉強するのもおっくうなので、ゲームボーイアドバンスとかも近頃流行りですので、ちょっとまあ、ゲーム感覚で楽しく知識を広げることが出来ればと思い、その100円文庫を買ってみることにしました。
この文庫で紹介されていない漢字も含みますが、今私が読んでいる本から抜粋した、読み方の難しい漢字などを披露してみましょうか。どうです、読めますか?
【褥】
<しとね>座るときや寝るときに下に敷く物。―例「褥の中で、木の兵隊以上に若い夫の気持ちを惹きつけることができない」
【与する】
<くみする>仲間に加わる。味方する。同意する。―例「しかも女帝までもが、この欺瞞に与しているのだから」
【襁褓】
<おしめ>おむつ。―例「襁褓にくるまれ、簡単な洗礼を授けられると」
【下賜】
<かし>高貴の人が、身分の低い人に物を与えること。―例「十万ルーブル下賜する」
【噤む】
<つぐむ>口を閉じる。ものを言わない。―例「相変わらず女帝は口を噤んだまま」
【情緒纏綿】
<じょうちょてんめん>情緒が深くこまやかなさま。―例「情緒纏綿たる詩句をしたためた紙切れ」
【欣喜雀躍】
<きんきじゃくやく>こおどりして喜ぶこと。―例「ピョートル三世の死の知らせに彼は、欣喜雀躍する」
後半2つは、普段でも滅多に使わない単語ではありますが、文章の前後で判断して読めている漢字も、単独で出されると意外と読めなくなったりするものです。このようにして、あえて文章から抜き出してみると、その言葉の持つ意味に注目することが出来ますね!
例文が妙にロシア的なのは、現在読んでいる本が、アンリ・トロワイヤ作「女帝エカテリーナ」だからに他ありません。歴史に造詣の深い書物ですから(でも部分部分でフィクションっぽいところもあるけど)、訳語も古めかしい言葉使いが多いわけです。
皆さんも、クニーガ(本)を読みましょう!

@ちぇっそ@