夢をたくさん見ました

寂れた工場の煙突ってイイすね

先ずは最初に見たやつ。
私がモスクワの鉄道に乗っていると、隣にロシア人の家族が座ったのです。反対の隣には、革ジャンを着た若い2人連れの男性。
私がいちご大福みたいなのを食べ始めると、となりにいた家族のうち、まだちいさな女の子が「そのチョコレートちょうだい!」と、私にうったえるのです。
私は「これはチョコレートじゃないから、君のお口に合うかなぁ?」としばらく躊躇していると、私の困った顔を見たお父さんが、突然私の持っていたいちご大福の一部をもぎ取り、「ほらぁ、これか?これが欲しいんだろ?」と娘に差出したのです。
しかし女の子は「これ、チョコレートじゃない!」と言って食べません。仕方がないので、そのもぎ取った分はお父さんが食べてしまいました。
「すまないねぇ」と謝るお父さん。そこへちょうど車掌がやって来しました。お父さんは、そこで乗り継ぎの切符を買ったのですが、おつりのなかった車掌は一端車掌室へ取って返します。そのときお父さんがひとこと、「おつりは日本円で持ってきてくれないか」私は、はて?と思いました。
そして車掌が戻ってきて、お父さんに手渡したおつりは2千円。それを「ほら、これが大福のお金だ。受け取ってくれ」と言うのです。しかし大福一個に2千円は高すぎる。私は「これじゃ、トゥー・メニー・マネーだ!大福一個くらい別にいいですよ」と答えました。しかし頑として譲らないお父さんに根負けし、しぶしぶながらサイフにしまった次第。
しかもさらに、「こいつなんだが、私じゃ使い方がよくわからないんだ。是非とも君に持っていてもらいたい」と、何かの懸賞で当たったとか言うデジタルカメラRICOHの「Caplio GX8」を取り出したのです。「いや、こんな高価なもの・・・」とは言うものの、こちらもお父さんの迫力に負け、仕方なく手元に置くことにしました。
するとそれを見ていた隣の若者が、「これいいじゃないか。ちょっと貸してくれよ」そういってカメラを手にし、何やら耳に当て始めたのです。「おお!よく“聞こえる”ぜ、これ!」なんと携帯電話のようにして話をしているではありませんか。
「いやぁ、それは携帯じゃないよ」と私が諭すと、「それじゃこんなものいらない!」とカメラを壊そうと手に力を込めたのです。「これはカメラなんだ、壊さなければ写真が撮れるからさ!」カメラを取り戻そうと、しばしもみ合いになりました。
しかしその若者は、相変わらず「なんだって?これがカメラ!?だってほら、よく聞こえるじゃないか!」と言って譲りません。ああ、コイツらタチが悪いなぁと思ったのでした。


それからまた別の夢(文章のトーンが変わります)
私はかつてリゾートで隆盛していたと言う、とある寂れた村へ取材でやってきたのだ。村を見下ろすように聳える巨大なリゾートホテル。断崖の上に位置するそのホテルには、崖から乗り出す形で絶叫マシーンが設置されている。
しかしシャフトは錆びついており、随分長い間作動させられていないことが分かる。ホテル全体も、壁は黒ずむままにされていて、あたかもそこが廃墟であるような印象を与えるものだった。
村人に案内されて、ふもとの民宿に泊まることとなった。作業着を着て、年金は孫の贅沢品に使っているような、そんなじいさんが話すともなく喋り出す。「あそこのホテルの社長がだね、まぁたあの機械を動かすそうだよ。あれでお客を呼び戻すつもりだそうだが、あそこは悪徳だからなぁ!まあ上手く行くかどうか、わからんがね。興味があれば行ってみてはどうかね」
そんなわけで、翌日早速そのホテルに赴いた我々は、例の絶叫マシーンに搭乗することとなった。私と同乗するのは、なんとグラビアアイドルの熊田曜子。彼女自身の写真集のプロモーションを兼ねているので、実際の品物を何冊か持ち込んでいた。
ゴンドラのようなマシーンは、シャフトによって前後左右、そして大車輪のようにその場で回転しながら、凄まじい「G」によって乗客を恐怖たらしめる仕組みだ。車内に持ち込んだ写真集は、きっと熊田の手を離れ空中へと舞うことだろう。それを車載のカメラが映し出すことになる。
私たちは、絶叫マシーン自体の恐さより、いつこのゴンドラのシャフトが折れ谷底へまっさかさまとなるか、その恐怖感の方を強く感じていた。ゴンドラは動き出し、角度が付いたその瞬間、早速熊田の手からは写真集がこぼれ落ちた。
車内に悲鳴があがる。なんとも生きた心地のしない瞬間であった。あこがれのグラビアアイドルと近づきになれたのは嬉しかったが、まさか2人がこんな僻地で心中の真似事をすることになろうとは。それが実現していたら、きっと明日のニュースで一面を飾ることになっただろう。
“恐怖の大王”から無事に下車した私は、今度は村の様子を取材しに向かった。どうやら、村にある養殖場で初めて孵化が成功し、水槽に大量の稚魚が生まれたとの情報が入ったのだ。
行って見ると、そこは既に黒山の人だかり。浮かれはしゃいだ男たちが、我先にと水槽のヘリにあるわずかな陸地めがけてダイヴしている。高さ5メートルはあろうかと言う底まで、恐いもの知らずの無鉄砲が、「いてっ!」「やっぱ高ぇなぁ!」と叫びながらとびおりてゆくさまは狂気そのものだ。
私は水槽をぐるりと迂回して、底まで大分浅くなった部分から水辺まで降りてみた。するとそこには、まだ小さいが、点々となった多くの黒い影がうごめいているのが確認できた。ははあ、これは見事なものだ。過疎が進む山村に若者を引き戻す、ひとつの重要な産業になるかも知れないと思った。
とその時、とんでもない事態が巻き起こった!その情報は突如もたらされた。なんと村の上流に位置するダムが決壊したと言うのだ!しかしそのダムに溜められていたのは、普通の生活用水ではなく、なにか科学的な実験に使用すると言う、水よりも比重が軽く、極めて安定した特殊な溶液だと言う。
それがこの村を飲み込むのはいつなのか。戦々恐々としてそのときを待つ。
突如、体が何か得たいの知れない力によって持ち上げられる。私の足が地面からどんどん遠ざかって行く。水に浮いているような感覚はあるものの、それは全くの無色透明で、一体私の周りを何が取り巻いているのか想像だにできない。
もしかしてこれが漏れ出した溶液だと言うのか。私の体は、いまや水底となった地面から3メートルも離れている。しかしこのように大量の液体が流れ出した割には、決して濁流とはならず、むしろたおやかとでも表現したらよいだろうか、バルーンの上でふわふわとまどろんでいるような感覚であった。
全く色と言うものがないので、大気と溶液との境目が見えない。まるで空中で浮揚しているような状態であり、それは子供の頃、鳥になって飛んでみたいという願望のままに、空を飛んでいるかの錯覚を与えるものであった。
溶液の中にもぐることも出来るが、例えもぐったにしろ、大気中で行うように息は出来るので、この液体の中で溺れ死ぬ心配はいらない。正に空中をさまよう枯れ葉のように、空を飛んでいると言う浮遊感に身を任せることが出来たのだ。
私はいろいろなところを見て回った。公園に行った。滑り台やシーソーの上空を、さまよう霊魂のように俯瞰しながら、少しもぐってはジャングルジムの頂に手を引っ掛け、今度は緩やかな流れの中で、海の海草になった気分で、水中に揺らめいていたりした。
全くこれは何と言う快感なのだろう!決して墜落することのない、完全なる無重量の感覚。私はいつまでも、たゆとう豊かな流れに身を任せていた。
と言った夢でした!まだもういっこ見た気がするんですが、内容は忘れちゃいました。なんかこう、一晩の内に、チェーホフ怪奇大作戦を同時に見たような気分でしたね!
今日は私はお休みしてるんですが、何も予定がないのでつらつらと書きまくってしまいましたぁ。

@ちぇっそ@