良い亀田、悪い亀田、普通の亀田!?

夢はこんな娘とニャンニャンすること

その対戦者はアメリカ人だった。褐色の肌を持つ、ウォルドロンと言う名のヒスパニック系。
彼は自分の対戦者に言ったのだった。
「俺を倒すことが出来たら、アメリカへ連れてってやる。お前に、アメリカのリングを踏ませてやる!」と。
激しく拳を交わす2人は、以前一晩中に渡り杯を交わし続けたことがあった。
お互い豪快に飲みまくり、そこにはいつしか男同士の友情が芽生えていた。そしてアメリカ行きを賭けた試合をすることを約束したのだった。
試合前の計量でウォルドロンについて訊かれた彼は、
「あいつ、見込みあんねん!気持ちええぐらい、めっちゃ飲むんや!」
とあの夜を思い出しながら、嬉々として報道陣に語っていた。
現在、試合のラウンドは後半へ差し掛かっている。
ゲームを有利に進めているのは、難波の闘拳、亀田興毅。危なげない試合運びで、ウォルドロンをロープ際へと追い詰めている。
亀田にはある思いがあった。
幼少からの亀田を応援し、孫の世界進出を夢にまで見ていた、祖父との約束を果たさなければならかったのだ。
しかしその祖父はもういない。亀田がウォルドロンとの友情を深めた晩から数週間後のこと、容態の急変した祖父がついに帰らぬ人となってしまった。
だから亀田は、この試合で負けることを自分自身に許していない。祖父のため、彼は必ず目の前のウォルドロンを倒さねばならぬのだ!
病院から連絡を受けたその日。亀田は黒の礼服に身を包み、リムジンの後部座席に身を沈めて、祖父の入院している病院へと向かった。
病院側からは既に、「覚悟を決めておいてくれ」との通達を受けていたからだ。
こんなことで祖父は絶対に死なんと、心の中で案じてみる亀田だったが、一方で不安を隠しきれない彼の表情は、サングラス越しにでもこわばっているのがうかがえる。
リムジンが陸橋の下をくぐる。病院までは後少しだ。
いま車が走っている場所は、さして道幅が広いと言うわけではないが、一戸一戸の間隔が空いているため、都会よりも空が開けて感じられる、とある地方都市である。
しかしそれは爽快と言うよりも、どこか閑散とした寂しさを醸し出す光景。くすんだ曇り空が、さらにその感覚を増長させている。
季節によっては、行楽客で賑わう観光地と言う側面も持っている。窓の外を過ぎ去る沿道では、またどこかの団体が名物の土産物屋に列を作っている。
しかし、それも今は昔。かつてバブルで潤った都会人が、もてあました金を地方へと溢れさせた、古きよき時代の残像。
現在ではそのように、待っていれば甘い汁が吸えるような上手い話はない。
そう、そこは幼少の私が記憶している実家の風景。今、亀田を乗せたリムジンがひた走っているのは、”80年代の南魚沼”なのだ!
国道17号線を走る黒の車は、一定のスピードを保ちながら、緩やかにカーブを描いた道路の先へと向かって進んでいる。
立ち止まってそれを眺めている私。
やがて、リムジンは視界から消えていった・・・。

と言う夢を見ました。設定がリアル過ぎて怖いでしょ!?しかもこれ全編ディジタル処理によるくらい鮮明なフルカラーです。って言いますか、私は基本的にフルカラーの夢しか見ませんけど。
実際に有りえそうな場面に、ほんのりとした幻想性を織り込んでノスタルジックな雰囲気があります。夢の中の感覚を正確にことばで表すのは難しいので、この文章でどこまでその世界観が伝わったか分りません。
いやぁ、しかしね。こう言った、「非常に実生活に近いけどちょっと現実とは違う夢」を、こりゃおもしろいからって毎朝「夢日記」をつけていたら、その内本当の現実と区別がつかなくなってきそうですね。
いえ、私は別に「夢日記」はやってませんけど。昔、講談社新書で読んだ、フロイトの心理分析を元にまとめらた「夢診断」の本に、そのような注意が促されていました。
その本では、夢に出てきた物体が何を意味するものなかと言ったことが一覧で表示されていたりするのですが、どれもこれも、「男根」や「ヴァギナ」の象徴であったりします。
フロイトだけにね、ムッツリスケベないイメージに満ち満ちているわけっすよ。

@ちぇっそ@