ロシア3本勝負


本日はお店の方をバイト君に任せて、毎度お馴染みとなりました三百人劇場へと、ロシア映画を観に行って来ました。
今日観たのは、ミハイル・ロンム作「一年の九日」と、ニキータ・ニハルコフ「光と影のバラード」。そしてエリダル・リャザーノフによる「ふたりの駅」の3本です。これらを30分くらいの休憩を挟んで、上記の順番で一気に3本観てきたのです。さすがに疲れましたね。一体、時間にしてどれくらい館内に滞在していたのか?
「一年の九日」は約1時間45分。「光と影のバラード」は約1時間半。そしてなんと、「ふたりの駅」は2時間15分もあるのです。つまり5時間半くらい狭い座席の中で凝り固まっていたと言う按配。
とにかく最後の方はお尻が痛くて・・・、と言いたいところですが、むしろキツかったのは最初に観た「一年の九日」の方。少しタルい映画であったことも否めませんが、ひたすら眠気を我慢しながら、時折数行くらい字幕を見逃してしまうほど、意識白濁とした中での拷問鑑賞となりました。
もっともロシア語の響きに安心感を覚えるってのもありますが(アンタ何人やねん)、これは辛いですよ。モノクロでシュールでありながら、ちょいと「グダグダ」っとしている作品ですから。寝るなと言う方が難しい。REEXの曲になぞらえ、「寝るなちぇっそ!(原曲@Owl Doesn’t Sleep)」と言って、是非とも応援して頂きたかった次第でもあり・・・。
しかしその後控えていた2作は大変楽しく拝見させて頂いて、後編へ行くに従って目が冴えてきたほどです。特に最後の「ふたりの駅」など、2時間超の長丁場を全く意識させない傑作娯楽ストーリーでありまして、映画が終わってしまうのが寂しくなるくらい、いつまでも観ていたいと思わせる素敵な作品だったのですよ。
物凄くお洒落なんだけど、甘くなり過ぎない大人のラヴコメディ。ロシア的ないい加減さが(作品の作りがいい加減なわけではない)見事なアクセントとなり、ユーモラスでロマンチックな傑作長編となっておりました。
なんとかロバーツとか、メグちゃん(ライアン)とかが出てる映画ばっかり観てちゃダメでしょ!こういうのを観なさい、こういうのを!と、思わず「ピー子のエンタメチェック」みたいな口調になっちゃいました。
良い作品をみて元気一杯になった私は、本八幡へ帰り着いてからBOOK OFFへと向かいました。そこで見つけた新入荷!先ずは「105円文庫コーナー」にてポール・アンダーソンの「百万年の船」の3巻を発見。それから店内を突き進んだところ、「50円コーナー」にて同シリーズの1巻と2巻を発見!
これは私に「買え!」と言っている証拠でしょうか。非常に触手を動かされるところですが、結局「買っても読まねぇだろう」と言う結論に達し、一時は無視することにしました。
ところが更に奥へと店内を行くと、「通常販売コーナー」にてD・L・ロビンズによる戦争冒険大作「クルスク大戦車戦」が上下2巻、初版帯び付きで落ちているではありませんか!しかも本もほとんど傷んでいないと言う、正にパーフェクトな状態。これで買わねば私の存在意義自体が「ウソ」になるでしょう。
もちろん「買う気満々」で、一旦家に帰って出直すことにしました(爆!
いえねぇ。どうせまとめて買うなら割引券使おうかと思いまして・・・。いやらしい、回りくどい性格だなぁ。なんて思いながらも、シャワーを浴びて、PCのメールを返信して、ついでに掛かってきた電話のお相手をしてから、ごゆっくりと、またぞろ駅前へと出掛けて行ったわけにございます。
この辺りの悠長さが、いかにもロシア的と言うかなんと言うか、自画自賛(?)の為せる処遇でしょうかね。
内心少し焦り気味でしたが、まあ、無事に売れ残ってましたよ。お陰で一時は躊躇していたポール・アンダーソン作品もお買い上げ。しかも更に調子づいて、同じくP・アンダーソンの別シリーズ、「タイム・パトロール/時間線の迷路」上・下巻まで買っちゃいました!
多分読まないんですけど(いやでもアンダーソンおもしろいから読みたいけど)、ほとんどコレクターの領域に手を染めるかの、ブックジャンキー振りを発揮してしまいました。
その帰り道。突如食べたくなったアイスクリーム。それも凄くチープなヤツ。それを買いにコンビニへと足を踏み入れてみます。
「ど・れ・に・し・よ・う・か・な!」
「ハイ!それじゃあ、ホームランバーで!」
と言うわけで、昔懐かしいバニラ味にパクつきながら、アパートまでの帰路を、サンダルの踵をペタペタ言わせて歩いて行ったのでした。
それにしてもですね。この暑さは何なんでしょうね。外へ出て封を開け、まっちろな砂糖の塊にかぶりついたが早いか、ものの3分としない内にダラダラと垂れ始めたではありませんか!
「いや、ちょっと早いよ!」
巨人の最下位を悲しむかのように号泣するホームランバーの涙に、私の手はすっかり浸ってしまい、ミルク臭くなった手がやり場のない視線のように、体の脇に落ち着きなくぶらぶらしておりましたとさ!
これぞ題して、「スキンミルク!」なんちって。お後がよろしいようで!

@ちぇっそ@