ロシア式おもてなし


今日は予約しておいた「ソビエト映画回顧展」のチケットが届きました。これは今週末から、文京区の三百人劇場で行われるロシア映画の特集上映です。
今回の半分以上は見たことのある作品だったのと、単にスケジュールの関係で、本数にして10本に満たない程度を鑑賞する予定となっています。それでもって5回券を注文。自宅だと帰りが遅いので、配達先の住所は直接お店へ届くよう指定しておりました。
開店前、ちょっとトイレで用を足し、それじゃあお店をオープンさせようか!と思ったその時エレベーターの扉が開き、
「郵便局ですけどォ」
と、初老の配達人に声を掛けられました。なんと言うタイミング!まるでロシアが私を呼んだかのような、そんな「ツー・カー」の関係にひとりごちた瞬間でありました。
ま、それはともかく。今回このチケットをネット注文すると、各種オマケがついてくると言う趣向になっていたのです。
確かに、封を開けてみれば出てくる出てくる!英語版、ロシア語版のロシア映画の会報だとか、1968年発行の「ソビエト映画ニュース」だの。更には35mmフィルムを切り出して作られた特製しおり(私のは「持参金のない娘」だった。だからこの作品は観に行くことにした)や、そして名画スチール写真の2枚セット。
なんとこのスチール写真。私に届いたのは2枚とも、巨匠アンドレイ・タルコフスキーの作品でした!処女作の「殺し屋」と、「ソラリス」がそれになります。「殺し屋」はクールなカットだし、「ソラリス」にはちゃんと、2人の主人公ハリーとクリスが写っているではありませんか!いや、いいショットだ!実にイイ!!
と言ったわけで、とても感激ひとしおだった私を更に感動させたもの。それは・・・。なんと、今回の「ソビエト映画回顧展」のチラシが2組入っていたことでした!
ロシア情報通な私は、既に何部が手に入れてはいたのですが、裏面の上映スケジュールにボールペンで丸を付けてもヨシ!の“チェック用”と、全く折り目もなく綺麗な状態で封入された“保存用”の2部を送ってくるとは!ロシア映画ファンの心を鷲づかみにする嬉しい配慮ではありませんか。そんな心意気こそが、一際感動を呼び起こすわけであります。
しかしながら残念なことに、今回を持って三百人劇場での映画上映は最後となるようです。老朽化が叫ばれていた当施設、随分前から「閉館」のお知らせが発布されていました。ここへ来ていよいよ、その長い歴史に幕を下ろす時期が来てしまったと言うことなのですね。
まあ映画のことは差し置いて、この通いなれた古劇場がなくなってしまうのは寂しい限り。出来れば少しでも長くこの建物に触れていたいと、思わずもう一度回数券を注文したくなっちゃいました。
あ、そうそう。言い忘れてましたが、正式にはこのロシア映画特集と、その次ぎに行われる「中国映画の全貌2006」を持って最後の最期となります。チケットは両特集上映共通ですので、ロシアで余った分は中国作品を見に行けば良いのです。
芙蓉鎮」が観たいんですよねぇ。あと気になるのは、「ようこそ、羊さま」と「ニーハオ訒小平」っす。タイトルがイイ。

@ちぇっそ@