小岩デスフェスト 〜ホリノ祭り!〜

!!!MAGGUT!!!

今日は小岩デスフェスト春の陣、「ホリノ祭り!!!」へと参上仕って来ました!なんと8バンドも出演する一大イベント。四の五の言わずに、とっととライヴレポートの方を提出しなければいけませんね!
1番手はCONGENITAL HELL!今日はまたいつも以上にドゥーミィな印象でした。“間”を生かしたグルーヴが狂気へと変じ、音数の増える後半へ向かって、その怨念の度合いを溜め込んでゆく緊張感は、思わず背筋をこわばらせてしまうほど。朝方、プチギックリ腰をやったと言うコンジェニ氏(笑)なんとか最後まで持ちこたえたようで何より。見ているこちらの方が心配でした!
2番手はPATISSERIE!本邦初公開と言う、元GEVOTAIS BORKENのハガモト氏による、一人打ち込みグラインドユニットです!(笑)どうせ使わないドラムを覆い隠すように、「市川市グラインド」と書かれたパネルが掲げられています(!)ステージにはデスクトップが設置され、プログラミングされたデスメタルサウンドが、アンプから飛び出す仕組みになっています。例によってスタジャンを着たまま演奏するハガモト氏(笑)ネックからストラップにいたるまで、全てに真っ赤なギターがどことなく「F-1」を思い出させます。まさかそれは、フェラーリ・モデルとかじゃないよな!?(もちろん実際そんなことはありませんでしたが)曲は意外や、かなりかっこいいブルータルサウンド!だけど“あのMC”で観客を一気に落とす様は、相変わらず敵なしの天然振りでありました。しかも、打ち込みなのに曲を間違えてやり直すし(爆!)そんな人初めて見ましたよ。とにかく、ある意味、本日一番“持って行った人”だったことは確かでしょう!(笑)最後は、「ナンデ、デスメタルナノニ、ミンナ、ヘッドバンキングシナイ?」と、客席に突っ込んで終了しました!(曲がホントにカッコよくて、逆に皆ビックリしてたんだよ!)
続いてはSURGE LINE!正直なところ、会場の盛り上がり的には割りと大人しい感じだったのですが、個人的にこの日の彼らは非常に良い演奏をしたと思います。暴れる人が少ない分、バンドそのものをじっくりと堪能することが出来ました。コアで硬派で、正に生身でぶつかってくるサウンドに男気を感じずにはいられませんでした。まあ、そんな迫力に皆圧倒され、萎縮してしまっていたのかも知れませんね!じっくりSURGE LINE、良かったっす!
そしてここで、愛媛から来たSPACEGRINDER氏が、それまでの流れをブッツリと分断すべく登場!客側のフロアに幾本か立てられたマイクスタンド。その異様な光景に、既に見る人たちは身の危険を感じ壁際へと非難しています。とそこで、おもむろに凄まじい轟音が会場全体を支配し、フロア後方からSPACEGRINDER氏が現れました。激情に任せるまま、設置されていたマイクスタンドをフロアへ叩きつけます。なんと後で床を見てみたら、板張りのフロアの一部が欠けてしまっていました(笑)良い子の皆さんは、こういうことをしないようにね!そして一通り暴れ、一旦引っ込んだと思ったスペース氏が再び登場。またちょっと暴れ、ミキサーの人に終了を告げるサインを出しノイズがストップしました。すると、それまで散々っぱら暴れておきながら、最後「これから出るFORTITUDEもMAGGUTも、とってもかっこいいバンドなんで皆さん見て行ってください!」と、とっても普通に締めくくってしまいました!(笑)この落差に場内大爆笑でした!
さて、ここで一旦途切れた流れを路線修正。大阪グラインドの重鎮FORTITUDEが、その怒濤のパフォーマンスで仕切りなおしてくれました!とにかく圧倒的な迫力、ステージ上は正に“肉弾戦”!この凄まじさを言葉で表すことは、いくらボキャブラリーをつくしてもかなうものではありません。決して論するな、体で感じろ!と、その場に居た者でない限り、原子炉が爆発するかの如き熱気を帯びたライヴを、とても想像だにすることなど出来ないでしょう。モッシュの波に押され、体勢を崩してステージに突っ伏したところを、「スパーン!」とサイトゥーンに殴られましたよ、私!(笑)まあ、それもグラインド流の愛の表現(笑)気合を込めなおす一撃であったわけです。
ところで、この後登場するMAGGUTとダブルブッキングでドラムを叩くことになるホリノ氏。実は間もなく英国へ留学することになっており、今夜は彼を盛大に送り出すためのメモリアル・ライヴでもあったわけです。大阪ではまだライヴがあるのかな?しかしこれで、関東で彼が叩く姿を見るのはしばらくお預け。この目にしっかりと、禅僧ブラストを焼き付けておこう!だから今夜は「ホリノ祭り!」2ステージで“ホリノ・フルコース”が頂けると言う趣向なのです!
フェストも後半、ここで浦安グラインドのDxIxEが登場です!なんか久々に見た彼ら。いやしかし、相変わらず異常に非人間じみた独特な雰囲気を醸し出していましたね(笑)DJをやっている私の友達が来ており、その彼が言うには「何年か前にも見たことがあって、でもこのバンド、その時と全然変わってねぇよな!それってスゲェよ!」と、褒めてるんだか呆れてるんだか、とても嬉しそうに話していたのが印象的でした。やっぱDxIxE見ると安心しますねぇ。やっぱいいわ、やっぱグラインドはここまで気持ち悪い感じが出てるのが本来の姿だねぇ!
そして残すはあと2バンド。NOISE A GO GO! GBNがステージへ!この日のバンドには、ギャルハマーなどで活躍中のヴィヴィアン女史が、サックスでジョイントすると言う特別企画となっていました。ロックのドライヴィングなリフに、金管楽器の弾けるような音色がマッチしていておもしろかったです。これぞ、ブローウィン・アップ!って感じっスね。NOISE A GO GO! GBN、もうノリノリですよ。キラキラのラメ・ギターに、ブルンブルンと唸るベース。そしてステージ真ん中には、存在感のあるロックスターがいるんですから!これで盛り上がらないわけがない。楽しいショーは、あっと言う間に終ってしまいました。
さあそして、いよいよ本日最後となる、そして遂にホリノ氏のプレイが見納めとなってしまう、MAGGUTの出番となりました!社交ダンスで鍛えたステップも軽快に、F越氏の変態的なギターが炸裂します。そしてベースヴォーカル氏の、何か悪い悪霊でも吸い出しているかのような、凄い形相でマイクに向かう顔が相変わらず恐い!(笑)ステージ後方に鎮座するホリノ氏。2ステージのブラストは確かにしんどいでありましょうが、ここまで来たらもはや“ディシプリン”だ!鍛錬に鍛錬を重ねた修行の成果を、ここで一気に爆発させてくれぇ〜!!祈りにも似た懇親のストローク空海がドラムを叩いたらもしかしてこんな感じか?と、よく分からない例えが頭に浮かんだ私であります!
そんな強烈で楽しいライヴも、遂にラスト曲が終了してしまいました。しかし、まだまだこんなもんでエゲレスに行かせるわけにはいかない!観客からは当然アンコールの声が沸きあがります。その声援に答え、演奏の準備を始めるMAGGUTの面々。おっと!さすがにこの熱気の中、ギターのF越氏がトレードマークであるスーツのジャケットを脱ぎました!凄く珍しい光景に、思わずどよめく会場!(そんなに驚くなって?:笑)アンコールは結構ショートカットなグラインド・ナンバーでした。
ところが、まだまだ熱い思い途絶えぬ会場から、再び求められるアンコールの声!と、ここでベースヴォーカル氏から、「なんか喋ろよ」とマイクを渡されたホリノ氏。いつものように飄々とした表情。おもむろにドラムスツールへと上り、今回のイギリス行きについてのごあいさつ。
「今度、イギリスへ行くんで、云々。それじゃ、・・・もう一曲!」
と言うわけで、この日2度目となるアンコールを敢行!もう全て絞りきった!燃えた、燃え尽きた!皆汗だくになって、これで本当にライブ終了となりました。最後のはなむけに笑顔で送ってあげようと思ったのですが、2度目のアンコール前にしたあいさつの時など、私などさすがに目頭が熱くなってしまう場面でありました。
なんだかちょっと感動的でしたねぇ。ホリノ氏のイギリス行きは、予定では1年だと言うことですが、やはりそれまで彼のプレイが見れないと思うと誠に寂しい限り。しかし自らの信念に従い、新たな道へと歩み出した彼の前途が、この先素晴らしいものになる事を願って止みません。また一回り大きくなって戻ってくることを楽しみに待とうではありませんか!
「男ホリノ、行ってこいやぁ!!!」

@ちぇっそ@