THUNDER GO MAD IN JAPAN!〜最終日〜

つまり、THUNDERなわけです

さて本日は、新宿タワーレコードにてインストアイベントがあると聞き付け、開始時間の正午に合わせるようにして出かけたワタクシ。もちろんそのイベントとは、THUNDERによるフリーライヴに他なりません。寝ても覚めてもTHUNDER、昨夜の本公演の疲れもなんのその。こうなりゃ、とことんまで付き合ってやろうじゃないですか!
タワーレコードのイベントスペースまでやってくると、そこにはやっぱりいました、THUNDER友の会のメンツが(笑)「どうもどうも!」なんて、秋葉のヲタ同士みたいな挨拶を交わしながら、早い時間でちょっとだけ気だるい気分の中、見知った仲間と共にまったりとイベント開始を待ちます。
時間となり、メンバーの登場。盛大な拍手の中、ステージに設置されたスツールに座るTHUNDER一同。バスツアーの時のリラックスしきった服装とはまた一味違い、今日の彼らはラフではありながらも、幾分ロックンローラーらしい出で立ちで「キリッ!」とした雰囲気。
Higher Ground」から始まったアコースティックライヴは、サビで皆が大合唱する場面も。それからは、「River Of Pain」「Amy’s on the run」と続き、最後は「I love you more than rock’n’roll」の、全4曲でセット終了(演奏曲の記憶がちょっと曖昧か?:笑)
コーラスの素晴らしさ、そしてこの楽しい雰囲気。場所やシチュエーションを問わず、いつでもどこでも、自分たちのペースでもって見る者全てを巻き込む手腕は、さすが生粋のライヴバンドと言われる所以ですね。
そして演奏終了後は、今回の来日に合わせて発売されたミニアルバムの購入者全員と、握手会&サインの交換会。まだ買っていなかった私は慌てて購入。サイン交換用の引換券を手にし、ずらり並んだ列のほぼ最後尾にくっ付きます。
やっと巡ってきた面会の瞬間。もうここまで来ると、メンバーともほとんどお友達感覚。「よお、また来たな!」ってな感じで、ざっくばらんな雰囲気がありました。ホント、DEADやNUNSLAUGHTER辺りとやり取りしてる感覚と違わないですよ(笑)
そういや、昨日の「ミートアンドグリード」で、ヴォーカルのダニーに「明日も来るよ!」と言ったとき、「オーイェー、クレイジーマン!」と言われました(笑)そうさ、公約通り今日も来たぜ!そのダニーには、「毎日THUNDERさ!」と言ってやりましたよ(笑)
さてさて、こんな細かいイベントまで隈なく参加したワタクシ。この後、ちょいと野暮用に、西新宿界隈へとお立ち寄り。え〜、いやちょっと。面接と言うか、単に世間話して帰ってきただけのような気もしますが、まあ、そう言うわけです(笑)これじゃ、分からないっすよね!
そこで1時間ほど話し込み、それからはまた、夜のTHUNDER本公演2日目に向けて駅へと向かいました。と言っても、もちろんライヴが始まるまでにはまだまだ何時間もあるわけで、一旦家に帰ろうかとも思いましたが、逆に帰っても中途半端になるので、そのまま新宿へ居残ることに。
ルミネのブック1stへ行ったり、楽器屋でへんてこスティックを試してみたり、ぶらぶらとやっています。そろそろ昼飯でも食おうと思い、適当な飯屋を探します。「競馬セット」なと言うそら恐ろしいものが置いてある、寂れた定食屋ののれんをくぐってみます。
店にいる全員が競馬好きのようで、もっとも、ここ新宿での競馬熱を知っている人なら、いかにも新宿らしいこの店構えに、思わずほくそえんでしまうほど堕落した空間(笑)
いやあ落ち着く。実に良い雰囲気のお店。ぎゅうぎゅうではないけれど、それなりにお客さんが入っている。店の主人まで一緒になってレース観戦をし、「アイタ!こいつ、ダメだったかぁ〜」なんて話している。とても活気に満ちた店内は、本当に居心地が良かったです。
しょうが焼きセットを頂きましたが、これがきちんと美味いんですね。いいなぁ、この感じ。今度はここで、昼からビールかっ喰らって、でろんでろんになってみたいもんですね!
この後、ちょっとした腹ごなしに新宿のジュンク堂へと立ち寄り、ちょっと“もよおしたり”して(笑)、それからクラブチッタの方へと電車を乗り継いで行きました。
会場に着き、ロッカーに荷物を押し込んでいると、例によってTHUNDER友の会の一人が声を掛けて来ました。
「これ、こないだ一緒に撮った写真だけど、焼き増しして来たから受け取ってよ!」
おお!これは嬉しい贈り物。皇居での撮影会のとき、レコード会社の方が撮っていたのとはまた別に、この彼が私とメンバーとのグループショットを写してくれていたのです。
「うお、スゲェ!」
とか言いながら、ありがたく頂戴しました。
とそんな私は、気がつけば小銭が足りずロッカーに鍵が掛けられません。写真までもらっておきながら、「あ、ゴメン。100円貸して!」と写真をくれた彼に、申し訳ないながら頼んでみます。
「ああ、いいよ。100円くらい」と気前良く財布を開いてくれた彼。「悪いねぇ」なんて言いながら腰をかがめ、一番下の段の扉を開てみると、なんとロッカーの中には、前のお客さんが落とした100円玉が転がっていたのです!
「ああ!ここに100円落ちてたから、これいいわ」
なんだかお互い少し苦笑しながら(笑)、とりあえずは貸し借りなしの“イーブンな関係”を保つことが出来ました!
さてライヴ本番。今日も冒頭では、昨日と同じくステージを覆うカーテンに、「THUNDER」のロゴが眩しく映し出されています。そして1曲目も同じく「LOSER」から。ライヴ全体で基本のセットリストは同じですが、ところどころで入れ替えを行い、前日とは異なるプレミア感を演出していました。
今回の来日は、恐らくバンド史上、未だかつて無いくらいのタイトなスケジュールだったのではないでしょうか。バスツアーに同行。そして翌日は本公演に、夜はラジオ出演。そして今日は朝からインストアイベント、そしてまたライヴ。もちろんその間にも、雑誌のインタヴューやら、イベントなどで配る色紙にサインをしたりしていたはず。
「人気者はつらいよ!」とは正にこのことで、多忙極めるこのスケジュール。単に有名税と言ってしまうには、ちょっとバンドがかわいそうかも(笑)
そのせいか、最初登場したとき、さすがにバンドは少しお疲れ気味の様子でした。しかしファンの声援を糧にして、中盤から徐々にヴォルテージを上げて行くメンバー。でもまあ、逆にこのリキまないでリラックスした雰囲気は、ある意味でTHUNDER本来の持ち味を良く出していたかと思います。
「週末はちょいとパブにでも行ってくるか」で、そこではバンドが演奏している。「酔っ払いに捧げる曲だ。みんな歌ってくれよ!」とか言いながら、顔だけは見知っている連中と、夜が更けるまで大声を張り上げる。そんなざっくばらんなイメージを思い起こさせるよう。ステージでお客を楽しませているのは、みんなの気さくな友達なのです。
「いいなあ、THUNDERって!」と思う瞬間!
1stでカヴァーしていた、スペンサー・デイヴィス・グループの「Gimme Some lovin’」は、名ライヴバンドであると共に、“名カヴァーバンド”でもあるTHUNDERを代表する傑作カヴァーです!(笑)
アンコールでも何やらカヴァーを演っていましたが、私は曲を知らず。「サタデーナイト♪」と言うサビが印象的なポップナンバーでした。終演後、サンセットクルージングで同席していたおねえ様に出会い聞いたところ、どうやらエルトン・ジョンの曲だった模様。多分この曲かな「Saturday Night's Alright For Fighting」
昨日今日と両日演奏された「Empty city」は、静粛な導入部から、後半はヘヴィでビッグなサウンドに変化する大作。楽しいTHUNDERのライヴにあって、思わず背筋を伸ばして聴いてしまう名曲ですね!
最新作からの「Fade Into The Sun」は実にライヴ映えする佳曲であり、今後の定番曲を予感させるノリの良さと、メロディのキャッチーさを備えています。アルバムで聴いていてももちろん素晴らしいのですが、ジャーニーなどにも通じる哀愁のポップナンバーとして、結構ベタな展開を有しております(笑)
これって、「ボンジョビの『ランナウェイ』が好き!」って言うのと同程度の恥ずかしさがあるものの(笑)、やっぱりライヴでは分かり易いのが一番盛り上がりますね。傍目など気にせず、「良いものは良い!」と主張したいところです。
ライヴ中盤、観客の中からにわかに巻き起こった大合唱。
「Here We Go〜♪ Here We Go〜♪ Here We Go〜♪」
サッカーの試合なんかで良く聴きますね。実は未だに曲名知らないんですけど(笑)この歌が、ここクラブチッタのフロアで高らかに響き渡ります。これはまるで、THUNDERの故郷である英国のライヴそのまんまって感じ!この盛り上がり、にわかに信じられない光景にいたく感動した私でした。
「もっと聴かせてくれ!」
と、それを眺めるTHUNDERの面々も至極満足そう。正にミラクルな瞬間でした!もちろん私も一緒に歌いましたよ。ライヴ後、最初に歌いだした人たちの方を見たら、皆顔に英国国旗のペインティグなどをし、随分と気合の入った“サポーター”であったことが判明(笑)
“おまいら、サイコーだったぜ!”
そしてライヴの最後はこれで決まり!SLAYERがライヴで「Angel Of Death」を演らない日がないように、TSTAMENTが「Practice〜」を演らない日がないように!
THUNDERが「Dirty Love」を演らずして、ライヴが締まるはずがありません!
ファンならば何百回と聴いたであろうロックンロールソング。“ジャンプにダンスにスクリーム!”皆さんホントに良く分かってらっしゃる(笑)この3日間を締めくくる大団円を呈し、「THUNDER GO MAD IN JAPAN!」のフィナーレとなりました!
再度のアンコールを求める拍手は鳴り止まず。しかし結局バンドは登場しませんでしたが、皆骨の髄までTHUNDERを楽しんだのではないでしょうかね。もちろん、「あの曲も、あの曲もまだやってねぇじゃんよ!」ってのは常に付きまとうものですが(笑)
でぇ、この日は終演後、「THUNDER打上げ」ってのがあったのですが(笑)、前日のミートアンドグリーディングに当選した私には参加権利はなく(ファンクラブ会員なら両日参加できたらしい。しまった!)、後ろ髪を引かれる思いでクラブチッタを後にした私でした。
翌日、私に替わって(?)例のTHUNDER打上げに参加した「友の会」の一人からメールが入りました。
「あの後、メンバーと23時まで飲んでました!」
あらまあ。ライヴ後だってのに、随分と元気な英国人たちだこと!心底女の子の事も好きそうだったし(笑)、さすが世界をまたにかけるバンドのバイタリティは違う!ってわけですね!

@ちぇっそ@