8人、憑いてますよ

下町のジングル

本日はゾンビロリータ・ワンマンライヴ、「Otome Sanbika〜Christmas Spesial〜」を見て来ました!
未だ参加メンバーの名前と容姿が一致しないと言う、ゾンロリ・ファンを語るにはあまりに不首尾なワタクシ如きめが、とても濃厚であった内容の詳細をお届けするには不出来でありながら、それでも今宵の素晴らしきファンタジスタの饗宴に瞠目した、その感動をお伝えしたく一筆振う所存にございます!
場所は「池袋手刀」。午後7時半の開演に間に合った私は、当日券にて入場致しました。この日、予約者であれば限定100席の椅子席にて観覧。場内には、所狭しとパイプ椅子やらベンチが施設され、さながら小劇場のような趣きを醸しておりました。
私はその座席予約が適わなかった身でありますが、それでも大多数が着席し、音響をつかさどる天井空間が充分に確保された室内に響く、ステレオフォニックの洪水に終始圧倒されっぱなしの公演を充分に堪能できましたよ!
個人的には、特にドラムのスケキヨ氏が叩き出す、スネアのヘヴィさに脳天をかち割られる想いだったでしょうか。スティックが打面へヒットするインパクトの瞬間。ざらついたスナッピーの音の後に、合板の木胴が持つ豊かな低音の響きが、この私の耳へと非常に心地よい快感をもたらしていました。
髑髏瞳女史のベースはいつ聴いても安定感があり、展開の多いゾンロリサウンドの、正にボトムを支える屋台骨であります。凛怜さん(でいいんですかね?ちょっと自信ない;汗)のキーボードも非常に的を得ており、悪夢を演出する不穏な音階から、幕間の展開を繋ぐスタンダードナンバーと、実に絶妙のタイミングで繰り出される指さばきに、私の心象は揺さぶられっぱなしであったのです。彼女のソロをじっくりと堪能してみたい!そう思ったのは、果たして私一人であったでしょうかねぇ?
そして忘れてならぬ、団長が弾き出すチリチリ音のギターも健在!強烈なキャラを持つDeath‘n’Idle(デッスンアイドル)たちに紛れてしまい(?)、何かと見落とされがちですが(失敬!)、何気に実力者っぷりを発揮しているんですよね。(笑)聴く人が聴けば確かに分かる!一見ルーズなようでいて、決して導入のタイミングを見誤らないその判断力は、むしろ柔軟性に溢れたフレキシブルなものであると言えましょう。さすが創設者。状況に応じて臨機応変に対処し、バンドの世界観を操る、正に総合演出家の趣きを湛えるものがあります!
とにかく今回は、この楽器陣の魅力が良く発揮されたライヴであったとは言えないでしょうか。思わず見とれてしまったのは、単なるバッキングに終らぬ、ロックバンドとしての醍醐味に溢れていたからに他なりません。大いに筆を割いてご紹介したかった、今夜の注目点でありました!
さてさて、演目の方は3部構成となっており、第一部はパンキッシュでロリロリなミュージカル。ウッ!この第一部からして隙がない!良く練られた構成に、ポップでキッチュなゾンロリアイドルたちが所狭しと駆け回り、華やかなメリーゴーラウンドのような楽しさがあります!
第二部はじっくりと聴かせるソロタイム、と言った演出だったでしょうか。各演奏曲では名物キャラが登場し、それぞれの持ち味に合わせたソロナンバーが供されます。真剣なる面持ちでステージに挑む彼女らの魅力に、リズムに体を揺することすら忘れて、思わず惹き込まれてしまうワタクシでありました!
第二部ラストは、重鎮マミーが登場しての「黒薔薇帝国」で締め括り。さすがの貫禄を持つ、ゾンロリ古参兵が登場します。それまでの空気を一変させ、舞台を一気に妖艶なるエログロな悪夢世界へと誘うのです。やっぱこのカタルシスが堪りませんな!
そして第三部は、ほとんどのメンバーが総出演しての、ゾンロリ流フレンチカンカン!(ちょっと違うか?)その出で立ちは確かに異質ながら、目移りしてしまいそうなほどキュートなゾンロリアイドルたちに翻弄されっぱなしの楽しい時間でした!
比較的短い演奏で終了し、当然それでは満足できないゾンロリフリークからは、盛大なるアンコールの声が沸き起こります。アップテンポのナンバーで締め括り、やっとここに、見事なる大団円を迎えることが出来ました!いやぁ、楽しかった!やっぱゾンロリは良いっすねぇ。一人身の寂しいクリスマスも、これで空しい思いをしなくて済みそう!ありがとう、ゾンビロリータ!
さてここからは、今日の仕事で耳にした雑記。
昼休み、私と同じ派遣会社から、当社へと雇用されているS氏の話です。彼の隣の席に座っているA女史から、「Sクンって、8人“憑いて”るのよね!」と、何やら不穏な言葉が発せられました。どうやらこのS氏の背後には、8人に及ぶ“あの世の魂”が取り憑いているとのこと。
ある日、昔の会社の同僚がS氏の自宅に泊まりに来たときでした。そのお泊りの帰りしなに彼が一言、「おい。お前んちって“8人、いる”よな?」と言ったのだそうです。その同僚には霊感があり、たまたまS氏と一晩共にした際、そこにいる霊の正体を見破っていたのです。
S氏もS氏で、かつて見知らぬ人物が枕元に現れること2回。「あんた、誰なんだ?」と、問うてみたところ、「ああ、どうもすいません。ちょっとお邪魔してるんで、お気になさらずに!」と、その人物は答えたそうです。
てっきり“夢”だと思い込んでいたS氏ですが、どうやらそれが自宅に生息する霊だったようで、寝ぼけ眼の状態で波長が合ってしまい、思いがけずしてその姿を見てしまった模様。実際、その霊に向かって、「何で俺にあんたの姿が見えるんだ?」と訊ねたS氏、すると「そりゃあ、アンタが”見ようとしてない”からだよ!」と返事されたと言います。
同居していても、別段人畜無害であると言うその霊たち。霊感のある同僚によると、「私が彼らを見たとき、“モンキーズ”の歌を歌ってたよ」とのこと。60年代の真っ只中を謳歌した人たちで、バンドを組んで演奏していたとか。
モンキーズ好きの幽霊、しかも8人!どう見ても普通のオッサンであるS氏ですが、そんな話を聞かされちゃ、どうにも私なんかより、よっぽど“ロックな人生”であるとは言えませんか!?なんかちょっと、羨ましいです!

@ちぇっそ@