ツアー雑記②

光と影のある漆黒のイメージ

開場である難波ロケッツに到着したのは、午後2時を回っていた頃でしょうか。ステージではANATOMIA諸氏がリハを行っている最中でした。軽くアイコンタクトなどして、もうひとつの東京組到着を告げ、長旅の疲れを癒すべく、しばしスツールに腰掛けてタバコに火を付けます。
前回、FIDツアーに同行した際、本場のたこ焼きを食べ損なったと言うジョージは、先に一人たこ焼き屋探しへと出かけました。それを聞くと急に私も腹が減ってきて、まだ充分に時間のあるのを良いことに、早速ロケッツを飛び出し難波の人ごみへと紛れることにします。
適当にブラブラと街を流していると、いつの間にやら千日前に出ていました。以前MORUQUIDOで何度か来た時には、あまりここら辺を散策することがなかったのです。なるほど、こう言う道筋になっていたのかと改めて確認。
とは言え、実は難波駅前は数年前のTHUNDER解散ツアーの追っかけをした際に、大分歩き回った経験があります。かなり前の話なので、すぐさま記憶が蘇ると言ったようなことはありませんでしたが、ある場所へ来て急に懐かしい思いがよぎりました。そこには、やはりその時も「大阪まで来てたこ焼き喰わずして、一体なんの食い倒れか!」とばかりに飛び込んでいった、とあるたこ焼き屋があったのです。
「ああ、そうそう。ここでたこ焼き買って、店内が込んでたもんだから、持ち帰りにしてあそこら辺の路地で立ち食いしてたんだっけ。」などと、当時の情景が目に浮かびました。しかし、今回はそこのたこ焼きではなく、随分と行列の並んでいる別のたこ焼き屋にしました。店名は失念してしまいましたが、現地では結構知られた名店だったのはないでしょうかね。店脇の路地に置かれたベンチに座って飲食。寒風の中、熱いたこ焼きが胃袋に与える至福!
そうこうする内に我々もリハを済まし、いよいよ本番を待つばかりに。開演までの空いた時間で、私はロケッツ近くの古本屋へ。さらっと物色し、ソ連の風刺小説「イワン・チョンキンの華麗なる冒険」(@ウラジーミル・ヴォイノーヴィチ)と、ちょっと電波系入った児童文学「大宇宙の旅」(@理学博士 荒木俊馬)の2冊を購入。
会場時間になると、地元関西の見知ったグラインダーたちが集ってきます。久しぶりの再開に挨拶を交わし、酒の杯を酌み交わしたりなぞ。
ライヴの最中に聞いた、あの人の意外な生涯設計。へぇー、そうなんですか。エゲレス留学ってあなた、そりゃまた大胆な思いつきで!でも、しばらく彼のライヴが見れなくなると思うと、随分と寂しい気がしますね。でも、そんな大プロジェクトを実現するあなたが羨ましく思います。また帰って来て、一回り大きくなった彼を見てみたいもんです。その時は、髪の毛が伸びて長髪になってたりして。彼の風貌から想像すると、ちょっとミスマッチか!(笑)
ライヴ終了後は近くの居酒屋、正確には餃子の王将みたいなとこか。で、打上げ。午前2時ごろには、明日名古屋を控えているチームはほぼ退散。私は車へ戻りましたが、しかしANATOMIA諸氏はなにやら飲み足りない様子。「次ぎ行こうか、次ぎ!」と言いながら、闇に包まれた街頭へと姿を消していったのでした。

@ちぇっそ@