ネコだって忙しい

直角猫

さて本日も武蔵小杉にてロシア映画を拝見して来ました。今日は、コンスタンチン・ロプシャンスキー監督の「ミュージアム・ヴィジター」と、アレクサンドル・ロゴシュキン監督作「護送兵」の2作。どちらも素晴らしい作品で、「ミュージアム・ヴィジター」に至っては2時間15分という長さを全く感じさせない、とてつもない傑作を見せつけられた思いでした!良作とも、いかにもレンフィルムらしい前衛性に富んでおり、シュールでありながらそのメッセージ性の強さに感嘆した次第にございます。
ところで、先日出会ったあの人懐こいネコ。何気に、「今日も会えないものか」などと思っていた私。なんと運の良いことに、川崎市市民ミュージアムに到着早々、そんな“彼”と再び願ってもない再開をすることが出来たのです。
昼飯を食っていなかった私は、公園内の木陰のベンチにて、駅前のパン屋で買ってきた惣菜パン食しております。頭上の木には、つがいのカラスが呑気に戯れ、たわむれ・・・。
「ビシャッ!」
「ぐをっ!」
あ、危ない。私のスニーカーの数センチ先に糞を落としてきました。自然の猛威とはこのことか!なんだかまったり気分もすっかり失せて、そそくさと食事を済ませ、その場を立ち去ることに致しました。
もっとも、そろそろ映画の始まる時間でもあったのですが、まあ、あまりガツガツする気もないので、今日もちょっとした「ベストショットでも撮れれば」なんて、少しの間、食後の散歩がてらに公園内を散策することに。
すると間もなく出会ったのが虎模様の野良猫。先ほど、近所のお婆ちゃんがエサをやりつつ可愛がっていたのを目撃しています。
「今日はコイツにちょっかい出してみようか」と、思ったそのとき。
向かいから現れたのは、昨日、和気あいあいと触れ合ったあのデブちん君。どうやら彼の縄張りを荒らしてしまったらしきその虎猫は、彼の執拗なる威嚇にかなりビビっている 様子。ちょうどデブちん君の散歩コースに当たる彼の地で、デブちん君は午後の“お仕事”をまっとうすべく、安息の地を穢す闖入者の撃退に勤しんでいたのです。
思わぬ状況に出くわした私ですが、運良く再び出会えたことに喜びを感じ、また写真でも撮影しようかと思いましたが、お仕事中の彼の邪魔をしては悪いと思い今回は撮影を断念。
とは言いつつ、実は一枚撮ったのですが、あまり良い写真とはならなかったため掲載には至らず。昨日のほのぼのした表情からは打って変わって険しい面容。野生の本能剥き出しに、彼の異なる一面を垣間見た瞬間でした。
しかし基本的には人懐こいらしい彼。果たして昨日を覚えているのかいないのか、そんな喧嘩の最中、近くまで寄った私に人懐っこく目を細め、背中越しに振り返って愛想を振ってくれるのです。
「おいおい。そんなことしてる暇ないだろ。早く不法侵入の野良を追っ払うことに集中したらどうだい!」
私のそんな警告を聞いてか聞かずか、実に余裕で野良と対峙しています。と言うか、「シャーシャー!」と鳴く野良を全く無視!?大物の風格すら漂う彼。人の敷地に迷い込んだ野良は打つ術なく、そそくさとその場から逃げ去りましたとさ!
もしかして、君ってめちゃくちゃ強いの?言ってみれば、地元のヤンキーと友達になってしまったかのような心強さを感じた、本日の武蔵小杉でありました!
こちらは先日の“彼”を別角度から写した姿です。が!、今日の雄姿の片鱗も見せていない。やっぱ、ネコって変ですよね。

@ちぇっそ@