NUNSLAUGHTER 〜in Koiwa eMseven〜

えー、実はこの原稿を上げている時点で、日付は既に7月21日です。小岩でのライヴ前日から体調不良を喫してしまい、NUNSLAUGHTER来日中にはとても日記など書いている状態ではなかったのです。ですので、思い出はもはや遠い記憶の彼方。あまり詳細には語れませんが覚えている範囲でサクっと、17、18日のNUNSLAUGHTER公演の模様をお届けしましょう!
本日は東京初日、小岩エムセブンでのライヴです。当日、我がREEXの練習が入っており、一旦帰宅後、改めて会場へ向かいます。家からほど近いライヴハウスですので、途中ちょっと余裕をかましてご飯を食べて行きます。
時計を確認してみると、どうやら少し遅刻しそうな勢い。それでも最初のバンドの途中からはなんとか間に合いそう。さっと電車に飛び乗り、実際会場へ着いたのは10分ほど遅れてからでした。
しかしここで嫌な予感が。今回TRIBUTE TO MINCHというバンドが登場するはず。マニアにしかわからないでしょうが、そのバンド名からしてショートカットグラインドを演りそうなイメージ。もしかしたら演奏時間10分で終了、なんて事もありそう。
そう思っていたら案の定、既に会場の外へ出ていた知り合いから、「次2番目だよ」と声を掛けられました。「え、もう終ったの?」「うん。なんか1000曲くらい演ってた」ああ、やっぱり。
しかしそれにしても早すぎ。5分押しくらいで始まったライヴは、それこそ5,6分で“全曲”の演奏を終えたそうです。いやあ、まあいいか。逆にそういった部分も含めて、これがグラインドというものの面白さなのですから。「しょーがねぇな」なんて言いながら、中へ入って行きます。
2番手はDxIxEx!今日はなんだかマッド嬢のヴォーカルが良く聴こえ、とっても気持ち良かったです。いつも以上にハッスル気味のメンバーが溌剌とプレイしており、会場へ入ったばかりの私は早くもノリノリ気分。DxIxExラヴ!って感じでした。
続いて登場するのは、クラストとゴシックの融合という世にも珍しい試みをしているARMENIAというバンドです!ヴォーカルとギターが入れ替わり再始動とのこと。私は全くの初見だったのですが、ゴシックの持つ冷たさと、クラスト特有のカミソリの如く研ぎ澄まされたリズムとが同居し、一種異様な異次元空間へと見るものを誘います。女性ヴォーカルを擁す彼らは見た目もかなりクール。これからの活躍に大いに期待したくなるバンドでした!
そして4番手はGATE!なんと栃木から、まさに今さっき到着したばかりという彼ら。一息つく間もなく機材をセットし、早速ライヴがスタートします。しかしそんな過酷な条件にも関わらず、普段と変わらぬ激速グラインドで観客を圧倒します。高速で飛ばして来た速度そのままに、疾走感溢れる彼らのライヴはあっと言う間に終了したのでした。ある意味この逆境こそが、バンドのテンションを高めていたのかも知れませんね(笑)。
それから5番手、DEADLY SPAWNの登場です!バンド自体は初見だったのですが、ギターにはインテスティン〜のジロウ氏、そしてドラムには、あ!前に小岩の打ち上げで一緒に飲んでた人!(笑)彼の演奏を見るのは始めてなのでとても楽しみです。いやあ、カッコいいバンドでした。速度は抑え目なものの、重くテクニカルな楽曲はどことなくメコンデルタのようでもありました。曲の展開の妙が堪りませんね。ジロウ氏はひたすらギターに没頭する感じ。うつむき気味でクールにヘッドバンギングする様子は、在りし日(荒くれ者だった時のって意味で)のムス様を彷彿とさせます!ドラム氏は、やばいっすね。パワフルで超ハイテンション。こみ上げる感情を抑えることの出来ないその雄叫び!これからは野獣ドラマーと呼ばせて下さい。マジで大好きです、そのスタイル(笑)。
さあ、6番手にはSSORC!今日のSSORCはなんだか神掛かっていました。始めの曲からエンドレス・ブラストの応酬。彼らの基本はノルウェイジャン・スタイル・ブラックですが、しかし一方で何かもっと別のオリジナルな要素がある事を感じさせます。単にノルウェイのシーンを踏襲するだけでなく、日本独自のハードコア精神を併せ持った独特なスタイル。ヨーロッパの陰鬱さともアメリカのドライさとも違った、もっと殺伐とした世界観が築き上げられており、全てに対して「ノー!」と言ってみせるような、一種近寄り難い雰囲気すら感じられるのです。しかしそんな恐ろしい気なバンドを前に、会場はむしろ熱狂しており、地獄で吹き荒れるモッシュの渦の中へ、一人また一人とその身を捧げて行くのです。最後はベースを破壊して終了。それにしても、今夜のSSORCは凄かったのです!
さていよいよNUNSLAUGHTERです!前日までにDVDを見て予習を済ませてきた私。一体ここ日本でどのようなライヴを繰り広げるのか、とても楽しみであります!
登場したメンバー。DVDで見た通りドラムのジムはサングラスを掛け、ヴォーカルのドンは、アーチストのパッチでデコレートされたカットGジャンに鋲付きリストバンドという出で立ち。メタル度満点でスタートした1曲目は、来日記念でリリースされた特別編集盤に収録されていたナンバー。印象的な曲だったので私もよく覚えており、早くもライヴにのめりこむことが出来ました。
バンドのパフォーマンスも正にDVDで見た通り。乱れる髪など気にも留めずガンガン頭を振り乱し、MCの間のマシンガントークでも見るものを圧倒!少しでも余裕があればメロイックサインで煽るドラムのジム。とにかくサービス精神満点、メタル魂炸裂の彼らのライヴは、最後アンコール2曲を演奏して終了。全く飽きることなく楽しめたとても良いライヴでした!こんなに楽しいバンドっていうのも、ちょっと今までなかったかも知れませんね。「これは明日も行かなければ」と決心させるに充分なものでした!

@ちぇっそ@