“ネコ型”病気マン 〜Let’s Do It!〜

昨日は若者とセレブの街が混在する情報発信基地、世界の渋谷を巡回して来ました!
訪れた目的のメインは、もちろん我らが病気マン公演でしたが、どうせ休みだしせっかく渋谷くんだりまで来るのなら、少し映画でも見て行こうと思い、シネマライズで上映中だった、「終らない物語 〜アビバの場合〜」を鑑賞。感想まで書くと長くなってしまうので、映画についてはまた後日。それでは、後は現在進行形で記述して行きますので、当日の臨場感を味わって下さい。
〜6月29日 病気マンライヴレポ〜
今夜の会場は、青山学院大学にほど近いライヴハウス、青山LOOP。まったくもって病んだミュージックなどとは縁のなさそうな小洒落た土地で、阿鼻叫喚の図が繰り広げられる様を想像しながら、そんないたずらっぽい楽しみを胸に秘め、私は足早にライヴハウスへ入場いたしました。
中へ入ってビックリ。「ウッ、狭い!」西荻ワッツの半分くらい、具体的に上げれば武蔵境STATTO程度の広さでしょうか。普段はクラブとして使用されていそうな手狭な空間。さあ、今日の出演は全4バンド。18:00になり、最初のバンドがスタートいたします。
先ずはカナギラフという、テルミン奏者を含む4人組。最初演奏せず、フロアへ降りたり、ステージに上ったりしながら、奇妙な動作で跳ね回るテルミン奏者に合わせ、バンドがジャムセッションを繰り返しています。
他はノイズも操るドラムに、ウッドベース、そしてサンプリングを使いこなすキーボードという編成。どうやらテルミンの方は本日のゲストのようで、通常はこの3人がパーマネントメンバーのようです。余談ですがテルミン奏者は、ちょっとだけセロトニン瘍子女史に似ており、終演後思わず声を掛けそうになりましたが、途中で気づき思いとどまりました。
フリーキーな演奏、中々に興味深いセッションが展開していますが、なんとこの時点でのお客さんと言えば、私を含めたったの3人!メンバーの方が人数の多い中、見ているこちらが少し緊張してしまいます。
30分の持ち時間いっぱいを使ってライヴ終了。まだ若いメンバーで、詰めの甘さなどが目立ちましたが、テルミンの豊かな表現力には感心しました。今後の成長が楽しみなフリーミュージック集団ですね!
さあそして、本来はトリのはずだった我らの尊師。事情により2番目に繰り上がっての登場となります!
相変わらずお客さんは少ないですが、他のバンドさんも入ってきて、狭い店内にはなんとかかんとか、10人くらいが詰め寄せています。今回も全身ペイントだった病気マン、今夜はなんと、きしょい「ドラえもん」と化しての入場!青山くんだりのライヴハウスに足しげく通うすかした客どもは、もちろん“どん引き”です!
ざまあ見ろ!などと思う中、歌われたのは引きこもりのアクースティック・ナンバー。“梅雨がどうのこうの”と歌っています。「出会って別れて〜♪」どうやら失恋ソングのよう(?!)
鳴らないギター、「花と夢号」を掻きむしる病気マンに失笑が浴びせかけられます。いいぞ、“思ったより”盛り上がってるみたいだよ、病気マン!。。。いや、“病気えもん”って言った方がウケるのかな。でも、語呂が悪いよ病気マ〜ン!!!
歌い終わった我らが尊師でしたが、何故か不満がつのりにつのっているご様子。「こんなんじゃ、ダメだぁ〜!」声高に叫ぶ病気マン。やはりセレブな客たちの反応の悪さに苛立ちを感じていたのか?!
「ダメだよ、のび太くゥ〜ん!いつもいつも、面倒かけやがって!殺す!のび太コロ〜〜〜ス!!!」
な、なんだ不満に感じていたのは、のび太くんの方だったのか。と安心したその瞬間、何を思ったか病気マン、腹部に位置する“第二の皮膚”をベリベリと掻きむしり始めました。えぇ?!病気マン、そこは“4次元ポケット”じゃないよ!そんなことをしたら、そんなことをしたら!と次の瞬間、なんとそこから現れたのは太っとい“モンキーレンチ!”
「ウガァ〜!」
やっぱり”4次元ポケット”だったのです!まさかそんな凶器を持ち合わせていようとは。せっかく一生懸命に塗りたくったラテックスの皮膚がボロボロだよ! ってそこは心配のしどころではなかったですね!
ガクリとうなだれる病気マン、おもむろに立ち上がって一言。
「という茶番はこれくらいにして。。。と」
「ズドドドー!」今週の「ヘビメタさん」で習った、“コミック・バンド的コケ方講座”が早くもここで役に立ったよ。ありがとう、モト冬樹
さあ、続いては「オ〜ッパイ♪オ〜ッパイ!」のコーラスが雄雄しい、灼熱のダンス・ナンバーだ!今日もアレンジヴァージョンで、“2曲連続”でお送りしたマラソン・ソングです。そして遂に、ラストナンバーへと突き進むことになります。
「光を灯せェ〜!」
の、掛け声で始まったクライマックス。おもむろにロウソクへと火を灯した病気マンは、そのまま口の中へと挿入!口蓋で火をもみ消した病気マンでしたが、なんと今夜はライヴハウス側の規定により「火噴き」はナシ!飛び込み台を前にしておきながら、審査に失格し、やむなく水底へと機体を沈めなければならない、「鳥人間コンテスト」の“ノーコンテスト“の場合ように、あなたも失格ですからぁ〜!!!
もはや私などすっかり慣れたもの。病気マンそのものより、逃げ惑う観客を観察するのが楽しみな一面もあります。どうやらライヴハウスのフロアリーダーらしき、ブランドスーツなどを身にまとったいけ好かないオールバックの男性に注目。
どんなもんかと様子を見に来た彼も、病気マンの狂気のパフォーマンスを前にして興味津々。時折爆笑しながらも意外と楽しんでいるようですが、いつでも逃げられるようにと半身にした体が、本能の訴える正直な恐怖感を隠すことができていませんでした。
ただでさえ人が少ないのに、ロウソクを持っただけで室外へ逃避する人数名。更に閑散とした店内では、無情の4ビートが流れ続けています。
そしてバケツの中から取り出した、“カニ道楽!”(“道楽”は付けなくてよかったですね)2杯のカニを使って“甲殻類パペットマペット”の始まりだい!
「牛くーん!、牛くーん!」(?)
しきりに“牛くん”と連呼する病気マン。しかし手にしているのは明らカニカニ2杯!なにか様子が変だと思ったら、やっぱり気づいた病気マン。
「違うジャア〜〜〜ン!!!」
カニを客席に投げつけ、フロアでカニが粉砕!哀れ、無残な姿を晒すカニの残骸が、床の上に散らばっていたのでした。そして、やっと正しき相手を見つけたもう1杯のカニくん。今度は、「イカくゥ〜ん!」と叫び続けます。(そういえば勘定の単位が一緒だね。1杯、2杯)
と、しかしここでまた悲劇が!
イカくゥ〜。。。ン?。。。死んでるゥ〜?!」
イカくん死亡。享年60歳、以上!(てか、イカの歳なんて知らんわい!)
こうして友達を全て失った病気マンでしたが、カニ味噌散乱し、しっかりとカニ臭くなった会場からは、また数人のお客さんが逃げて行きました。お客さんも失ってしまい、「もう“カニ”んして下さい!」(カンニンして下さい)
それでも諦めない病気マンは叫びます。「ボクも、アナタも、みんな友達ィー!」そう言って取りだしたチェーンを鼻に突っ込み、ご開通ショーが始まったのですが、今日はなかなか奥へと入って行かない。
そうこうする内、次の演目の時間が来てしまったため、なんとここで断念せざるを得なくなってしましました!無念、大一番の見せ場で大失態!
「珍しいこともあるもんですねぇ、長島さん!」「ちょっちゅねー、ちょっちゅ鼻のストレッチングが足りなかったっちゅ〜かねぇ。こういうとき、沖縄では黒蛇を食べて体をほぐすんでっちゅよ」ってゆーか、テメェ長島じゃねーだろ!しかも黒蛇は関係ない!沖縄のみなさん、どうもヅミマゼン!
そしていよいよ訪れたラスト・オブ・ビックリ・ショー!喉元に指突っ込み、嘔吐!嘔吐!オゥトーォ!!!きちんと仕込んだ今日は、真っ赤に染まった吐瀉物をバケツいっぱいになるまで吐き続けます!
「オゥリャ〜〜〜!!!」
とそのバケツを持ってフロアへ飛び降りて来ましたが、その時のお客さんは、私を含めたったの3人!(最初にもどった)これじゃ、せっかく吐いたのにやりがいないね、病気マン!
全くの吐き損で終了した本公演。このリベンジは是非次回のライヴで発散させてもらいたいものです。でも、次のバンドのリーダーさんが、「尊敬しまーす!」と本気で感動していた様子に私は、「いやぁ、そこまで持ち上げることもないのに」と、一人思ったりしました。
終演後、乾いた喉を潤そうとバーカウンターへとやってきた私。と、そこで目にしたものとは!なんとメニューに、本日の出演バンドに合わせた“カクテル”が加わっていたのです!
もちろん「病気マン・カクテル」も存在しています。ここはひとつ頼んでみないと、病気マンクラブ会員としての名折れ!いかなるものが混入されていようとも、入会のイニシエーションとして甘んじてこれを受けねばならぬ!
決心した私は、(恥ずかしさをこらえて)思い切って注文してみました。慣れた手つきでカクテルを調合してゆくバーテンダー。一体“何ベース”で作っているのだろうと、恐る恐るその手元を拝見します。
「まさか、さっき吐いた、“一旦胃袋に収まった赤ワイン”が仕込まれるなんてことはないだろうなぁ」と、ゆっくりとまぶたを見開いてゆきますと、なんとそこには確かに真っ赤な液体が注がれているではありませんか!
なぁ〜んて、もちろん客にそんな代物を出すはずがありません。当然、バーテン自身だってそんなもの、触りたくもありませんものね!実際は、ウォッカベースにトマトジュースを混ぜ、臭みを消すためにレモンが絞られた、えーつまりこれは、「ブラッディマリー」ってヤツじゃないんですか?!私、カクテルには疎いものでよくわかりませんが、普通にかなり美味しかったです。
色合いといい、いかにも病気マンらしい、イカしたカクテルでありました!
ちょっと書ききれなくなってきたので、他のバンドも後日にまわします。

@ちぇっそ@