お、奥さん…オレ。。。

そんなわけで、業務終了へのカウントダウン第2日目となりました。いや、それにしても今日という今日は忙しかった!最終データを処理し終え、請求に関わる何やらの全てが確定した本日に当たって、今日締めの手続きなどが集中してしまったためです。
通常作業も控えていると言うのに、更にイレギュラーな対応となった現場作業に関しても指示を出さなくてはいけない。あっちへ行ったりこっちへ来たり。または内線くれ!という社内放送。まあでも、なんだか久しぶりにこんな忙しく立ち働いて、これはこれで仕事をしたな!という気分ではあります。どうせなくなる業務、どの道、後腐れないですからね!(なんて言ってると、後で足元をすくわれる)
さて、我が社に時々配置されてやってくる、派遣の奥様がいらっしゃいます。この奥方、かなりの美形ながら、恩年見積もって40代前半。最低線を狙っても、37,8歳くらいとお見受けします。いやしかし、そんな歳の差などまるで些細な世迷言。ちょっとヤバイくらいのフェミニンを感じてしまうのです。
すらりと伸びた足、スレンダーな体躯は、まるでどこぞのファッション雑誌から飛び出てきたカリスマモデル。どうしてこんな美女が、このような薄汚い倉庫で働いているのか理解に苦しむ。そんな世界の七不思議、または意外な喜び!ちょっといなせなシティボーイでも思わず「じゅん!」ってなること間違いなし。(それは私か!いや失敬、残念ながら私はシティボーイじゃなかった!)
たまにしかやって来ず、また私の担当業務にはいままで関わって来なかったため、それまでコミュニケーションを取ったことはありませんでした。しかし現在の特異な状況の中で、思いがけず接触する機会に恵まれました!
ちょっとだけ仕事のお手伝いをしてもらったのですが、私の言葉足らずの説明を瞬時に理解し、絶妙なタイミングで打つ相槌。そして恐縮してどんどん声が小さくなる私の説明を聞き逃すまいと、上目遣いで覗き込むその潤んだ瞳!
あぁ、すいません。少しばかり妄想入り過ぎました。想像力が逞しいってのも困りもんですね!
男言葉と女言葉とあるならば、よりランダムなイメージが並列する女言葉に対し、常に論理的であろうとする男言葉。その言葉の配列の違いを聞き分け、フェイス・トゥ・フェイスで相手に合わせる事ができる。男心を鷲掴みにするとは正にこのこと!
いや本当に、一度しか言ってないことでも、宗旨を変えることなく的確に取り組んでくれますし、また他の作業員に対して分かりやすく翻訳までしてくれます。更に言えば、年の功と相俟って周りとの調和を保つこともできる。いたれりつくせり、実に男好きのする理想の愛人!といった趣であります。
いや、そんなふしだらなことを言っちゃいけませんが、ホントに好きになっちゃいそうです。しかし、近頃めっきり恋なんてしなくなった私にはもったいないお話。
だってねぇ、どうせこのような淑女は、恐らく若かりしころには自分より遥か年上の部長クラスと付き合ったりして、それでいて歳を経た現在はむしろ年下の若年層を手玉に取るような、そんな危険な香りをも持ち合わせているのですから。とても私の手に余るってもんです。
「あら、あなた。会社ではやり手係長で通ってるそうね」
「あ、ハ、ハイ!」
「でもね、私にはそんなこと関係ないの。男ってものはね、目先の欲に駆られるものなの。そんな不安定なものより、今の私をしっかりと抱きしめてくれる力強い腕が欲しいの!」
「(ウップ!)……お、奥さん。。。オレッ!」

@ちぇっそ@