二俣ロケ

えー、本日昼休みに写真を撮って来ました。なんの写真ですって?それはですね、6月に発売になる我がREEXのCDインナースリーヴ用の写真です。いわゆる、「アー写」ってヤツですね。
そろそろ締め切りが迫っているということで促されまして、急遽ロケへと出掛けて行ったわけです。もともと候補地が2,3箇所あり、いずれも退廃的な風情を醸すここ二俣新町という土俵で、地元に根ざしたこの街の雰囲気を伝えようとするものでした。
そんなに近場なのに、何ゆえ今のいままで写真が撮れなかったかと言うと、ある所は隣りの会社の敷地内で、「ちょいと写真を」なんてお邪魔したら不法侵入となってしまうためです。しかも、単に普通のポーズを取るのではなく、“ちょっとした嗜好”を凝らそうかと思っていたのでなお更。例え許可を得て入場したとしても、その異様な風体をさらした後となっては、とても翌日からその会社の前を通って出勤なんかできない!
隣りの会社の方に出会ったら、「あ、その節はお世話になりました!」なんて、都度顔を赤らめながらすれ違わなくてはなりませんからね!
「言う」は一生の恥じ。不法侵入で捕まったとしても、許可を得ていたとしても、結局は「恥じ」へと転嫁されてしまう。まだまだ長い人生、これではとても悲しいので、第一候補だったこのロケ地はNGワードとなってしまいました。
続いて第二候補の場所へ。まあ、そのNGになった会社のすぐ脇道なんですけど、個人的になかりモービッドエンジェルっぽいシチュエーションだと思っていて、非常に心引かれるロケ地であったのですが、いつも微妙に人通りのある場所。さあ、ひとけのない今のうち!なんて油断している隙に、背後から通行人現る!といった、全く気の抜けない場所なのです。
しかし今日は小雨がぱらついていて、いつにも増して人影はまばら。これならもしや撮影可能か!?なんて思ったのも束の間。ちょっと見たら、近くに路上駐車している宅配のスーパーカーゴには、伝票をめくりながら次の配達地の所在を確認しているお兄さんが!なんだ、やっぱりどこからともなく人が現れるのか。そういうわけでこちらもNGワード。次の場所へと向かいます。
そこから程近い、そのわき道を更に奥へと這い進んだところに、その場所はあるのです。それはちょうど道が河川にぶつかり行き止まりとなったところ。川沿いにけもの道を曲がると、国道の高架下に入ります。鍵の掛けられたフェンスで囲まれた、いかにも胡散臭い薄暗がりが第3の候補地であります。
どこか不穏な空気漂うこちら。ブルーシートやら、汚れたタオルなどが掛かっております。ということはつまり、誰かしらの生活臭を感じるということであり、そしてこんな場所で半ば野宿のような形で居候している人種と言えば、そうです、まるでホームレスの巣と思しきところなのです!
しかしこのフェンスを攀じ登り、雨風防げる高架下へ舞い込むには、元バスケ部の私をもってしても困難なところ。まさか本当にホームレスが住まっているとは、よもや思えません。恐らくこのタオルやら何やらは、日本道路公団の作業員が残していったものだろうと、勝手な解釈などをしておりました。
ところが、今日その場所へ訪れてみてビックリ!普段は閉じているはずのそのフェンスが開かれ、中には今まで見たこともなかった自転車が駐輪されているではありませんか!これは誰かいる!そう確信した私は、その様子を注意深く見守ろうかと思いましたが、こんな不条理な状況で、あたかもこれから軽犯罪を犯そうとでもするかのように、コソコソと這い回る長髪の奇人を見たとしたら、例えホームレスであっても、自己防衛の警戒色を隠すことなく、野蛮人撃退のため容赦のない狼藉を働くかも知れません。
そんなことになったら、もはや目も当てられません。「写真撮り」が「命取り」になってしまっては、貴重な昼休みにちょっと内職程度のお出かけ事が、警察が現場検証へお出まし!という事態になりかねません。命の危険を感じた私は、おめおめとその場から立ち去るより他なかったのでした。
というわけで最終的に残った候補地、唯一合法で侵入できる、“あの場所”へと足を踏み入れる事となりました。まあ別に隠し立てするほど特別な場所でもないですし、特に特徴のある場所というわけでもありません。(そうでもないか)
一応自分ことの会社の内部で撮ったということだけ申し上げて、後はアルバム発売後のお楽しみという事にしておきましょうか。急場の撮影でしたので、あまり凝った嗜好はありませんが、結構なベストショットで撮れたと思うので、個人的には非常に満足しております。
いえいえ、心配には及びません。“メタルらしく”至って大真面目に撮影したんですから!(?)

@ちぇっそ@