この徹夜は誰のせい

不意の訪問、不意の出張、不意の“徹夜”なんていかがッスか!?人間、覚悟が決まっていない時の対応には、どうしても気持ちの切り替えができないもの。しかも人間として30年以上熟成醗酵(または保存)されますと、気持ちどころか、身体さえついてまいりません。心は引き裂かれ、身体はズタボロ。一気に年齢×2歳まで老け込んでしまったような、今まさに、擁護ホームの介護を必要としている、本日のワタクシであります!
昨日は恒例の残業日だったのですが、ここのところ依頼件数が少なく、さほどヒドイ残業には至らず比較的平安な日々を送っておりました。特に昨日などは更に件数少なく、相当に余裕をぶっこいて処理に励んでいたのです。
ところが作業も終盤に差し掛かり、最後の工程である宅配伝票を印刷し始めた頃になって、安堵をぶち破るかの如く、鬼畜で吃音にひきつったような1本の電話が鳴り響いたのです!
「あのォ、今回のデータですが、“4月からの新住所”で送信してしまいました。ただ今検証中ですので、しばらくお待ち下さい」
今処理しているのは3月末着のデータ。4月からの新データだって?おのれ!そんなの、“まだまだ”先の話じゃねぇか!やいやい、この俺様に向かって全処理をやり直せって言うのか?今は夜10時過ぎ。これからやり直したら、こんな腐れた街に止まってくれる電車なんて、1本もなくなっちまうんだよ!終電が終了したらお家に帰れなくなるんだよ!この落とし前、一体どうつけてくれるんだい!えぇ!?アンタの男気、見せてもらおうじゃないか!
といったわけで、ここぞとばかりに上げ足を取るようなツッコミを入れ(そこまで非人道的ではないが)、一体どうなることかと、先行き不安な状況で、先方の出方をうかがっておりました。
どうやら、先方ではどこをどう間違えたか分からないらしく(それもヒドイ話だが)、恐らく目検で(目で見ながら)約1,000行あるデータをチェックしている模様。そりゃ時間もかかるわけでして、まあこちらもそんな“鬼”ではないので、2,3件程度であればこちらが手作業で抜き差しすればいい。もちろん最悪の事態も考慮しつつ、待つこと半時間。
ようやく電話が入り、その結果、「データ全て送り直します」ということで、全ての再処理が決定。私の徹夜も確定したわけなのです。
システムと言えど、結局はこうした人間の手によって仕事が成り立っています。曲りなりにもオペーレーション等でシステムに関わっている身といたしましては、いつなんどき自分が同じ過ちを犯すか分かりません。常にその危険性と裏腹で業務を行っているわけです。
先方の状況も理解できます。往々にして単純な勘違いから、データをミスって作業そのものが全滅してしまうこともあるのですから。「ボタンひとつでおじゃん」それがシステムという業務の恐ろしさでもあります。
しかし、それはそれ。全く持ってこちらに落度が無いという今回の事故。私と上司が完遂した今夜の深夜残業代、しっかりとご請求させて頂きます!締めて20万円(希望)、どうぞヨロピク!
いやそれにしても、先方も相当テンパっていたのでしょう。てっきり、最初に電話を受けた上司を“私”であると勘違い。結局最後まで“私に成りすまして”電話を受け継いでいた上司に、全く気付くフシがありませんでした。
先方「もしもし、“ちぇっそさん”でいらっしゃいますよね?」(3回目くらいで疑い始める)
上司「はい、そうです!」
というかそんなデタラメ上司こそが、本日の「キング・オブ・鬼畜」でありました。

@ちぇっそ@