ビ、ビビッた

家計の事情といいましょうか、切迫した財政予算の余波から、今週は生活費が少し危ういのです。
昨日の帰りなんですが、今日は焼酎でも買って帰ろうかと思い、近所のスーパーへと出向きました。お酒売り場へ来てみると、特設コーナーに1本の焼酎がディスプレイされております。名称は「富乃宝山」。
おお!「宝山」とはこれいかに!こちらの蔵元は、本場薩摩産の伝統を守りながら、尚且つ旧来のオヤジ然としたイメージを振り払うよう、従来の芋焼酎を飲みやすく現代的にアレンジした、現在の焼酎ブームの火付け役を担った一大ブランド。以前にその廉価版を飲んだことがあり、その伝説の銘柄よりランクは下がりますが、噂に違わぬ逸品であったと記憶しています。
しかし今回お目にかかったのは前のとはラベルが違う。ロゴが金色で印刷されており、正に嗜好品の様相を呈しております。これは果して以前の普及版ではなく、本式のハイエンド銘柄ではないのか?と私は思った次第です。
「宝山」の最高級品は手に入りづらく、昨今増殖してきた焼酎マニア達からは「見かけたら即刻買え!」というお触れが発令されているほどレアなもの。かくいう私も是非とも杯を汲んでみたい銘柄であったため、もしこれが、少なくとも以前の「宝山」より高い品物であれば、少しくらい値が張ろうとも、ここは一念発起して我が男っぷりを見せ付けてやろうとの気迫はありました。
しかし見れどもどこにも値札が貼られていない。販促のためのポップすらついていない。果してこれが高級品であるのか、はたまた単にマイナーチェンジしただけの、依然の廉価版と同じ品物なのか検討がつきません。
そのときの所持金は5千円程度。750ml入り。まあ、いくら高くても2千円でお釣りがくるだろう。そんな希望的観測に身を任せ、私は意を決し、その黄金のロゴがまぶしい1本をレジへと持って行ったのです。
さて、清算。手にしたのは「富乃宝山」1本と、水割り用の2リットル天然水のみ。一体いくらとはじき出されるのか、固唾を飲んで見守ります。
「チーン、3,148円です!」ブッ!し、信じられない値段の表示!天然水が168円ですから、なんと焼酎は2,980円もしていたのです。宙を仰いでも見えないサイフの中身を思い出そうとしたのは、言ってみれば、実際のサイフの中身を確認するのが恐かったということでしょう。
というわけでですね、今週の生活費を考えると頭が痛い。一週間の予算を決めてやりくりしていますので、1日の違いが大きな意味を持ってくるのです。(もっとも、予定はよく狂いますがね)
で結局昨晩は、かる〜く焼酎でも飲んで一日の疲れを癒そうと思っていたところ、こんな高級なお酒を前にそれもかなわず。やはりきちんとセッティングし、然るべき態度を持って立ち向かわねば、天下の一大ブランドに失礼に当る!と、そのように判断し、迷うことなく昨晩の痛飲を取りやめにしたのです。
いやお酒は飲んだのですが、今日の晩御飯はコンビニの惣菜パン。まさかこんなつまみでたしなむわけにも行きません。しょうがないので一段も二段もランクを下げ、近くのコンビニで発泡酒を買って帰りました。基本的に発泡酒なんて飲みたくなかったんですが、こんな散財してしまたので仕方ありません。私のような貧乏人に、これ以外の選択肢があるって言うんですか!?

@ちぇっそ@