TSUTAYAのカード更新しなきゃ

突然ですが、先週の金曜日ってレーニンの命日だったみたいですね。だからと言って別段追悼するということもない私なのですが、いつかはロシアに行って保存されているレーニンの遺体に手を会わせてみたいものです。
というわけで、TSUTAYAではないんですけど、別のレンタル屋で借りてきたDVD評でも一席ぶってみますか。ディレクターズ・カット版のCMが流れてて少し気になっていた、「テイキング・ライヴス」です。
出演はアンジェリーナ・ジョリーイーサン・ホーク、「24」などでお馴染みですか、キーファー・サザーランドなど大物ぞろいなキャスティング。監督はよく知らない人なんですが、連続殺人を引き起こすサイコパスを追うサイコスリラーになります。
アンジェリーナ演じる女性捜査官が、異常精神犯罪に立ち向かうといった意味では、やはり「羊達の沈黙」を連想させるところがあります。自身も過去のトラウマに苛まれ、そういった残虐な事件に関わることが自分の使命だと感じている彼女の姿が”クラリス”とダブって見えるわけです。
この作品にはいわゆる犯人探し、フーダニットに重きを置いておらず、むしろ犯人や、女性捜査官の心理描写に焦点をあてた作品のようです。個人的にはやはりその辺り、特に大きなサプライズまでには発展せず、こういった作品の中では比較的淡々とした印象を受けました。
物足りないと言えば確かにそうなのですが、かなり丁寧に製作された映画で昨今のハリウッド作品とは少し趣が違い、カメラの構図等に細かなこだわりが感じられ、場面場面がきちっと絵になっていると思いました。特にやはり、アンジェリーナの登場しているシーンは印象深くて、被写体としてのアンジェリーナを引き立たせるような場面もあれば、風景の一部として彼女を捉えたような場面もあり、さながら1冊の写真集のようであったとも言えるでしょうか。
ディレクターズ・カット版ということで、かなり過激なシーンも含まれていたようですが、確かにこれをこのまま地上波放送するのは少し難があるでしょう。特にグロ系が苦手な方には、かなり厳しい内容となっているかも知れません。しかしながらスプラッタ好きならリアル度では適いませんが、それなりに免疫を持って見られることでしょう。
余計な音楽がないのが、作品の雰囲気をより深遠なるものにしていたと思います。静寂が、緊張感や集中力を高めてゆくわけですね。それと数少ない(?)挿入音楽について、この中には現代音楽の大家であるフィリップ・グラスも参加しているんですね。なるほど、分かりました!(お前は渡辺篤志か)
というわけで、今日はTSUTAYAが安レンタルの日なので、何か借りるついでにカードの更新しようと思います。さて、何を借りるか?久しぶりにチェコの監督、シュヴァンクマイエルの作品でも見ようかしら。それじゃ「オテサーネク」でも借りてこようかな。あ、これもほとんどスプラッタじゃないですか!こんなんばっかり。

@ちぇっそ@