サクッと小岩レポ

22日の土曜日、小岩M7にて、MORQUIDO&DEATHCHURCHスプリット・レコ発売記念のライヴを行いました。昨日、金曜の夜に巻き起こったある事件のため、ライヴ当日の午前中に地元本八幡を奔走するハメになってしまい、お陰でライヴ前の練習に少し遅刻してしまいました。といっても、メンバーの中で誰一人として時間に間に合ってないのですが。
でぇ、ですね。金曜に何があったかと言うと、実は携帯ぶっ壊しました!受信メールが満杯になったので消そうと思ったのですが、間違えて登録メモリーを消去してしまい、酔いが回っていたこともあって、ブチ切れた私は思わず近くにあった酒瓶を携帯で殴っていたのです。するとどうでしょう、気付いて見た時には液晶画面が割れているではありませんか!それで仕方なく買い換えとなってしまったわけです。幸い中身はイカレてなかったので、残ったデータの移し変えはできましたけどね。
それにしても朝一で携帯買いに行って、それから灯油も買いに行って、そして練習してさあ本番!って既に慢心創痍。今日は一体、最後まで体力が持つのかどうか?長い一日の始まりです。
本番直前、私らMORQUIDOは出順の変更があり、当初2番目だったものが6番目となりました。それでは1番手、BEARTRAPのレポからスタートしましょう!
約1年ぶりとかのライヴで、非常に楽しみにしておりました。お馴染みドイツ人Tim率いる、変態ショートグラインドコア。飄々と演奏するTim、MCではなにやらわけの分からない発言の連発で、曲そのものよりむしろMCで盛り上がります。ソドミーだとか、ゴモラだとか、どうやらかなりSCUMな内容です。しかも本日はDr氏がかなりイっちゃってたようで、終始「ファ○キン(ある国名)!」とのたまっておりましたが、危なくて書けませんね。Voのエリ嬢が助走をつけて「ゴアッ!」なんて吐き出す仕草に、ぐっと心を捕まれました。ホント、良かったです、次はあまり間をおかずに見れたらいいですね。
そして出順の変更で繰り上がった2番手には、COFFIN’S!デスメタル重戦車と呼ぶにふさわしい、野太い重低音を響かせ、小岩のけっして広くはないステージを我がもの顔で蹂躙してくれました。おそらく練習用と思われる極太スティックを振り回し、ドッカンバッコン!と叩き殴るドラム氏のグルーヴが、ホントに気持ち良いです。やっぱりCOFFIN’Sはサイコーです!
3番手は仙台からやって来た、voMit!Vomitと言う名のバンドは数あれど、インストゥルメンタルブラックメタルは彼らが唯一でしょう。何を隠そう今回、以前にライヴを見ることができたワタクシが、ちょっと小岩に出てくれないかと、彼らにオファーをかけての出演となったわけです。今まで東京のデス/グラインド・シーンでもこのようなスタイルはいなかったのではないかという、ファストでテクニカルな演奏。ヴォーカル無しのハンデをものともしない、凄まじいテンションで圧倒します。だから私は言ったのです、ドリームシアターになる前の、マジェスティの頃のバンドがデス/ブラックを演ったらこんなバンドになるんだ、と。テクニカルだがまだ荒削りな部分を残しており、それを評して打上げで発言したわけですが、グラインド界隈の人たちにこの例えは通じなかったのです(涙!もっと普通のバンドも聴こうね、みんな)とにもかくにも、全く新鮮なスタイルが、見るものに衝撃を与えたことは間違いないパフォーマンスでした。
続いて大阪から、LIZARD’S GORGEの登場です!先ほどのvoMitの衝撃的な演奏もあり、この大阪発の真性ドゥームの演奏は正に、遅!遅ぇ、このバンド、遅ぇよ!と逆の意味で衝撃的なライヴでした。なんとも無愛想なサウンドが、引きこもり的な暗鬱さを湛えており、会場を一気にどんよりした空気に様変わりさせておりました。個人的には、女性ドラマーのシンプルながらセンスの良いプレイが印象に残りました。マニアにはたまらない感じのバンドでした!
5番手は、SURGE LINE!言わずと知れた、ファストでアグレッシヴな純正グラインドコア!相変わらず凄まじいスピード感!他に何を言えば良いんですか?カッコいいに決まってるじゃありませんか!やはりこのバンドには確固とした存在感を感じますね、素晴らしい。文句のつけようがありませんね。って言うかですね、次の出番は私らですよ。はっきり言って演りたくありません!
と言いつつそんなわけにもゆかず、非情にも我らがMORQUIDOが断頭台へと上がる順番が回ってきたのでした。今回はレコ発ということもあり、何かスペシャルなことをしなければいけない、格別そのように思っていたわけではありませんが、遅々として作曲の進まぬ我らが、この日の為に久々の新曲を用意致しました。もっとも、まるで「何々」といった形容が見事に当てはまる全くオリジナリティのない曲なのですが、デスメタルに個性なんていらない!伝統を踏襲し、むしろ古典芸能の伝承に勤め上げる、これこそが我が信念だと所望する次第であります!というわけで、スティック回し解禁ともなりまして、本日は非情に気持ち良く演奏することが出来ました。いや、別にそんなことはないのですが、今日はドラムのモニターが完璧で、自分の位置で聴いていると、まるで自分がスコット・トラヴィスになったような気分で叩けたのが勝因だったのでしょう!
そしてトリ前に登場、大阪WOUNDです!今日の彼らはいつも以上にぶち切れている感じでとても楽しかったです。始め、ドラム氏が大門サングラス(ティアドロップ型のレンズ、えーとにかく、西部警察みたいなサングラスのことです。レイバンって言えばいいのか)を着用。なにやら異様な雰囲気を湛えおりました。しかし演奏が始まれば、当初のクールな表情はどこへやら、アホ丸出しのグチャドロ・ロックングラインドの到来!そこにはもうドラム無いですよ!ってなもんで、フロアタムが倒れようがおかまいなしに、モウレツ・ブラストをたたき出します。途中カコフォニアのカヴァーも飛び出したみたいですね。ラストは、ラス前2曲で既にピックが吹っ飛んでいた(ので手で弾いてた)サポートギター氏が、近くにいたDxIxEx氏からピックを借り、アンコールがスタートしました。来週、私らは大阪に呼ばれましてまた彼らと対バンです。とっても楽しみであります!
そして本日オオトリを勤めますは、最凶ブラックメタル、DEATHCHURCHの降臨と相成ります!完全にスキンヘッドとなりましたギター・ヴォーカル氏が、以前も増して凶悪そうな風貌であります。ディレイの掛かりまくったヴォーカルサウンドが、禍々しく場内に響き渡り、演るのも罪、見るのも罪、正にその存在自体が犯罪と言える、実にデカダンなステージが繰り広げられます。実はちょっと久しぶりに彼らを見たのですが、ドラム・スネアの音が強烈にブラックメタルになっていて驚きました。カキーン!と抜けてくる倍音がまるでナイフのように鼓膜を切り刻んで行きます、素晴らしい!最後は感極まったメンバーがギターを床に投げつけ、するとネックが完全にへし折れてライヴ終了となりました。終演後、その残骸を見ながら凄いものを見たと、感慨も新たに致しました。

@ちぇっそ@