家に帰るまでがトーチャーだ!

さて、引き続きまして拷問2日目です。
とっても楽しそうな西荻窪での打上げをおいとまし、新宿へ向かうことになった私他、ROBIN姉さんから福田氏からK氏と、総勢4名での移動となりました。
ところが実はこの日、西荻窪から同じく新宿URGAへ移動するのは、我々だけではなかったのです。以前、REEXのライヴをたまたま見、そして小岩デスフェストでは、打上げで片言英語で朝まで語らってしまった、某有名企業の研修で日本を訪れている外国人チームも一緒だったのです。
オランダ人とドイツ人がその二人。更に今回はフランス人のナイスガイと日本人の女性まで加わって、実に国際色豊かな団体となっておりました。
例の如く、また私のワケの分からない英語で、会話をしていたのですが、まあお互いネイティヴってわけでもないので、なんとかかんとか意思は疎通していたのではないかと思われ。
その辺の細かいところはともかく、慣れてくると、海外の方とコミュニケーションをとる事がとっても楽しかったりします。とにかく喋ってみることですな。
ってなわけで、リハが押して少し遅めに開演した、深夜の興行についてお伝えしましょう!
ステージに張り出しを設置し、観客との距離を詰めて臨場感を演出するかの舞台となっておりました。最初、ふと気がつくと、フィンガーペイント・アーチストの方が、キャンバスに何やら書き殴っておりました。そうです。今晩は、音楽とペイントアートとのコラボレートなのでありました。
そしてしばらくして、いよいよ我らがゾンビロリータが始動!
今夜の出し物は「野戦病院」。今回は以前上演した演目を、脚本はそのままにキャスト陣を替えて再演との事。つまりそれは、その脚本自体の完成度が高かったからに他ならず、その自信の現れに違わぬ、実に見応えのある客演でありました。
なんと言いましょうか、野戦病院という正に阿鼻叫喚がこだます、その最前線において繰り広げられる、憎愛入り乱れた情念のほとばしりが感じられる非常に緊迫感溢れるものでした。
一瞬の隙もない演出にぐいぐい引き込まれ、ラストに至るカタルシスまでを存分に堪能することができました。終演後、団長は謙遜されてましたが、いやいやなんの、誇張ではなく今回はある意味、ゾンロリ芸術のひとつの頂点を見た気がします。
さて再びペイントアートです。今度はストッキングのようなコスチュームのみを身につけ、ほとんど全裸で、自らにペイントを施します。塗ります、塗ります。まだ塗ります!以上でした。
そして次に登場したのは、アラブに端を発するベリーダンスのお姉ちゃんたちです!アラブ首長国連邦のお歴々がこぞって、その王宮ビロードの絨毯の上でお国の美女によって饗宴させた、妖艶なるダンスなのです。
ま、そこんとこは良く分かりませんが、なんともこう、巨匠バゾリーニのアラビアン・ナイトメアを地で行くような、そんなゴージャス感溢れるものでした。
さすがにこの辺は専門家でないので、その踊りの良し悪しは計りかねますが、キレイなオネーちゃんが間近で舞う様子は別に悪い気はしません。お香のような品の良い香りもともなって、気分はインスタンブール!私をトルコへ連れてって!ってなもんですか。
そしてお次は尺八。おっと!いくら深夜だからって、そんな淫らなことを想像したアナタは風俗通いすぎ。本物の、尺八の方です!
日本古来、和を奏でる音楽の良きところは、「寝てもよい」ところである。いやむしろ、聞いている者を寝させてこそ、より善き奏者であると言える。それは、「聴く」という行為にあらず、「聞く」というあくまで受動的な感覚に現れるからだ。
無旋律の調べは、どこまでもたおやかに。自然の営み、その神秘なる覚醒を呼び起こす。目を閉じれば、それは風の音、水の音、葉のこすれる音、そして、木漏れ日のやわらかきこと、水鳥の真綿の如し。
我は石。我は不動の山脈と成して、時とともに移り行く、時の盛衰を見下ろすのみ。我は語らず。形あるもの粗野となりて、ただ不変のしじまへと耳を傾ける、これ森羅が司る黄泉の営みなり。
なんて、適当に和文ぽい感じで雰囲気を出してみました。文法ははっきり言って間違ってるでしょう。まあ、でもこんな感じです。あくまで雰囲気を伝へようという試みでした!結構良かったですよ。竹やぶなんかで聴きたいですね!
で、またまた登場ベリーダンス!今度はホントにビロードの敷物の上で舞い踊っています。露出が高いのが、また深夜の新宿ぽくて良いです。凄いローライズですね!
そして本日のオーラス、フィンガーペインティグ、再来です!
おっと今度は、シフォン素材の薄布を、上下セパレートでまとった女性モデルを引き連れて来ました!今度は「ボディ・ペインティング」のようです。
まるでグレゴリアンな天使の歌声響くBGMをバックに、アーチスト、女性の身体に塗りまくります。
あーっと!モデルさん、なんと胸に着けていた上着を剥ぎ取りトップレスになってしまいました!下半身はかろうじて着けていますが、下着やサポーター類は着けておりません。身体を翻した時に、時々恥毛がチラッとのぞきます。
意図したわけではありませんでしたが、私は何故かほぼ最前列。いやぁ、もう、酒と極度の疲労から思考停止。いやもとい、理性発動せず。恥ずかしげもなく、全身くまなく凝視しておりました!すいません!
こんなアーティスティックな場で、私みたいなエロは似つ交わしくないのでしょうが、もはや自分を抑えることができませんでした。ってゆーか、もはや終演後、早くもこの日の記憶が薄れてゆく自分を感じていました。
なかなか良いものが見れてよかったのですが、疲労しすぎて、欲情!とまでは行かなかった自分が情けないです!(そんなことはない)
とうわけで、全ての演目が終了後、ゾンロリ団長と会話がもはや成り立たず、半分目が死んでいた状態で、帰りの都営線に乗り込んだ私でした。いや、もちろんまたすぐ仕事なんですがね。
で、なんとか仕事場にたどり着き、手伝ってくれと言われた仕事があったのですが、手伝いに行ったら私の居場所がないじゃないですか。他からも手配してたらしくて、すっかり出番がなかったわけです。だから、それを良い事に、いつもの部屋に戻ってほとんど寝てました。ざまーみろって感じですね。
そして2日ぶりに帰ってきて、見ようと思ってたロードショーの「ロードオブザリング」を待ち構えてチャンネルを付けたら、ものの20分で玉砕。壮大なファンタジー巨編、見る者を夢の世界へと誘う、光と魔法のスペクタクル!
その甲斐あって、私は本当の夢の中へとおさらばしてしまったというわけです。無念!後でレンタル借りて見るつもりですが、「あ、コイツ。こないだのテレビ見逃したな」と店員に思われるのがイヤなので、もう少し、ほとぼりが冷めてから借りることにします。

@ちぇっそ@