成り上がり

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と言っても、夢の中でのお話です。
―――売れないアーチストの私の元に、ひとりの男性が現れる。
その人は、今までの作風は捨て、新たに詩を書いてみてはどうかと言うのだ。それも、パンの上に。
そうしてその人から手渡されたのは、コッペパンほどの大きさのフランスパン。
しかも何故かサツマイモが輪切りのまま練りこまれており、その表面には切り株のようにして、サツマイモの断面がところどころ覗いているのだった。
私は早速、キリのような道具を取り出し、パンの上に詩を刻んでゆく。
するとどうであろう。
まだ私が全てを刻み終わる前から野次馬が殺到し、「あなたの作品は素晴らしい!」、「これは是非、世界へ向けて発表すべきだ!」と、大変な絶賛の声が上がった。
困惑する私をよそに、野次馬の熱狂は更に高ぶって行き、サインをくれだの、一緒に写真を撮ってくれだのとせがまれる。
その内、不意に私の股間をまさぐる者が現れた。
「うわっ!何をするんだ、くすぐったい!」
私が身を捩じらせるも、押し寄せる野次馬に一寸たりとも避ける隙間がないのだった。
するとおもむろに一人の男性が立ち上がり、「はい。出来ましたよ!」と言って名乗り出た。
何が「出来た」のか?
野次馬が後に引いてみると、私の股間には、私を賞賛する賞状のようなものが貼り付けられていたのだ。
その男性は、人ごみの中で私の股間に糊を塗りたくり、自ら書き上げたその賞状を貼りつけていたのだった。
周囲からは歓声が上がる。
私を称える群集のどよめきに少し照れを感じながら、私はこう言った。
「でもこれじゃあ、糊が乾いたら、ザーメンが乾いたみたいにゴワゴワになっちゃうじゃんかよぉ!」
野次馬たちは、どっと笑った。―――
なんじゃこりゃ?と言った夢でしたな。
解析をするならば、ここ最近私の身に起きた出来事が元になっている模様。
「売れないアーチスト」>昨夜見たガイアの夜明けでアジアの現代アートを特集していた。中国が凄すぎて日本人アーチストの作品があまり売れないそうだ。
「さつまいもパン」>これは近所の手作りパン屋で出している「さつまいも蒸しパン」から来ていることは間違いない。
「ストリートで活躍していたところへ上手い話が転がり込む」>これは電車の中で拾ったヤングサンデーの巻頭カラー「イキガミ」を読んだことが影響していると思われる。映画化されるそうで、おめでとうございます。
こんなことがありましたが、幸い夢精はしていませんでした。
とは言え、相変わらず私の脳内はどうかしているようです。

@ちぇっそ@