エンジン・サマー

エンジン・サマー

エンジン・サマー

かつて高度な文明を誇っていた人類は滅び、今や人々は原始的な生活を送っている。リトルビレアに住む少年「しゃべる灯心草(ラッシュ)」は聖人になることを夢見ている。彼が思い慕う「一日一度(ワンス・ア・デイ)」は、“連盟(リーグ)”からの手紙を受けて、彼のもとから立ち去ってしまった。ラッシュは彼女を追って旅に出て、そこでかつて地上を支配していた人類の秘密を知る。
アメリカの幻想小説家によるSF冒険小説。戦争後のはるかな未来、人々はインディアンのような暮らしをしていて、昔の人類が残していった遺品を手にし、様々な想像を巡らしながら生きています。消え去った文明社会へのノスタルジーが支配的です。
主人公ラッシュの成長物語ともなっている本作は、ある地点でラッシュがそれまで経験してきた過去を、何者かに話していると言う設定になっています。
郷愁に満ちたファンタジックな世界、一読して、私はエドガー・パングボーンの「デイヴィー 荒野の旅」を思い浮かべました。こう言った物語が好きな方の間ではかなり評価の高い作品のようです。
どちらか一方を読んで気に入ったのなら、きっと両作品とも楽しめるのではないでしょうか。
と言っておきながらなんですが、私の趣味の範囲ではなかったようで、ときにおもしろかったり、ときに退屈だったり。「少年が語る」系の物語はどうやら苦手らしく、実は「デイヴィー」もちょっとダメだったんです(笑)

@ちぇっそ@