国のない男

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本屋へ行ったら、カート・ヴォネガットおじいさんが表紙の本を発見。
何か胸に突き刺さる酸っぱさを残したそれを、あとで買うと決めて店内をぶらり一周。
そうして世界一周を終えたあと(本屋を巡れば本当に世界一周できるんだから!)、その本を持ってレジへと直行す。
両親共にドイツからの移住者。従って血統的には純粋なドイツ人の血を引く、ドイツ系アメリカ人作家の遺稿。
人類へのメッセージが込められたエッセイ集であります。
この本を読んでいる間に流していたBGMは、ドイツ人フォークデュオのWITTHUSER & WESTRUPP。
別にドイツ同士だからって合わせたつもりはなく、ただ何となく、ベトナム戦争と言うキーワードに当てはめて、きっとこの両者なら雰囲気がピッタリ合うだろうと予想したから。
結局、彼らのアルバムを3枚聴き終わる間に、本を読みきってしまった!
最後に聴いたアルバムの、最後のコードが鳴り響いたのとほぼ時を同じくして、最後のページを読み終えた。
聴いたアルバムは、「39分51秒」と「39分38秒」と「42分53秒」のヤツ。
ドイツ語交じりでタイトル入力が難しいので、興味のある人は検索してみてくださいな。みなさん、お得意でしょう?
このウェブサイトを読む者に検索あれ!
おっと、それから言い忘れるところだった。
この本一冊、読み終わるまでに費やしたアルコールの量は、ハイボール3杯。
スコッチのINVER HOUSEを炭酸で割ったヤツ。
お陰さまで終始ご機嫌。そして本の内容も抱腹絶倒!
既に最後通告の突きつけられた人類の不安を、笑って吹っ飛ばず痛快なエピソードだよ!
世界一の皮肉屋は、世界一この世のことを心配する人情派でした。
確かにこの世はもうダメダメかも知れないが、せめて笑いによって救いを与えよう。
ケタケタ!
そう言った意味じゃあ、宗教も音楽もおんなじなのかなぁ。
ヴォネガットおじいさんの楽しいお話は、これでおしまい。私はこれら残された言葉の数々を、じっくりと噛みしめながら生きて行きたい。
今日読んだこの本も、近々、追々、読み返すことになるだろう。
ヴォネガットじいさんの言葉にはいつも新鮮な響きがあるのだし、特に、終始ほろ酔いでページをめくっていた私にとっては、書かれていた内容をろくに覚えてもいないのだから!
最初にページを開いたときの感動が思い出される。
こんなの初めて!
さあ、私はこれから、私の物語を語ってゆくことにしよう。

@ちぇっそ@